3DCADやスキャナなどで創った3次元データをもとに、立体物を作成する装置。三次元造形機とも。3D printer。
短時間でモックアップを創る(ラピッドプロトタイピング)手段として、製造業や建築デザイン業などで長く利用されてきた。
素材は、アクリル、ABS樹脂、ポリカーボネートなどのプラスチックが大半を占めるが、金属や石膏などの3Dプリンターも存在する。出力するデータを制作するには、主に3DCADでモデリングするか、3DスキャナでスキャニングしたデータをSTL形式に変換して出力する。
2013年ごろから個人向けの低価格な3Dプリンタ−に世間での注目が集まり始めた。大手の家電量販店での販売が始まったのも2013年である。個人向け機種の造形方法は、熱で溶かした樹脂を平面的に出力しながら積み重ねていくFDM方式(熱溶解積層法)が一般的である。3Dプリンターを使用して造形することを「3Dプリント」という。
高価なもので数百万円から数千万円、手頃なもので数万円から数十万円で購入できる。
大量生産をする場合には、金型を作ってからの成形の方が圧倒的に有利なのに対し、数少ない物を最少の費用と時間で作る最適な装置が3Dプリンターであると言える。その結果として、試作品を作る為(プロトタイピング)に使われたり、一点一点の形状が異なる物に使用される場合が多い。また作りたいものや質感に応じて、以下のようないくつかの方式を使い分ける。
3Dプリンターには、おもに以下のような方式があり、方式の違いにより特徴も異なる。
プラスチックを熱で溶解し、細い糸状のプラスチックを一筆書きのように積層する。
液体のプラスチック樹脂をノズルから噴射し、UV(紫外線)を照射し硬化させ積層する。
粉末をレーザー熱源により溶融し焼結し、積層する。
トレー上に浸した液体のプラスチック樹脂にUV(紫外線)レーザーを照射し硬化させる。
粉末状の石膏を接着剤で固める。
従来の製造技術は、形ある物を削って作る切削工法(subtractive)であるのに対し、3Dプリンターは、何も無い所に積み上げて(additive)行く。
これらの特徴から、3Dプリンターは試作(ラピッドプロトタイピング)に使われることが多い。
製造の安易さと、方式によっては何度使っても壊れないような頑丈な構造を作り出せることから、様々な違法物や製造することで違法になるモノなどを作り出せることが問題となっている。
2012年から2013年にかけては武器の設計図などのWikiサービスを行っているアメリカのオープンソース団体「Defense Distributed」が3Dプリンタで製造できる銃器の設計図を公開したところ、政府により取り下げを要求された。
日本では2014年5月、大学教員が殺傷能力のある銃器を3Dプリンタで製造したとして起訴*1。
(Wohlers Report 2014より)
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