前回、Dedekind と Frege に少し触れました。その際、次の本を拾い読みさせてもらったのですが、 ・ 足立恒雄 『フレーゲ・デデキント・ペアノを読む』、日本評論社、2013年、 そこに Dedekind と Cantor に関して、興味深いエピソードが書かれていました。それは以下のようなものです。 Cantor は集合論のパラドックスを見つけました。そしてそれを手紙で Dedekind に伝え、見解を求めたのですが、彼が病気だったためか、返事をもらえませんでした。そこで弟子の Bernstein を Dedekind のところにやって、返事を聞いてくるように頼みました。そうして Be…