Edward Hallett Carr イギリスの歴史家、政治学者、外交官。 国際政治学の祖 外交官生活の後、ウェールズ大学の国際関係論講座の教授職に就任。1939年に刊行した『危機の20年』は、法律的・道義的アプローチが支配的であった国際関係論においてパワーの重要性を強調する現実主義の立場を説いた本として知られる。第二次世界大戦中はイギリス情報省職員および『タイムス』紙の記者として活動。戦後はケンブリッジ大学トリニティ・カレッジの研究員として学究生活に入りる。ソ連・ロシア問題の権威。
歴史とは何か (岩波新書) カール・マルクス―その生涯と思想の形成 危機の二十年
ようやく、少し理解できたような気がすると感じた。 歴史とは何か 新版 作者:E.H.カー 岩波書店 Amazon 歴史とは何か (岩波新書) 作者:E・H・カー 岩波書店 Amazon 思えば、そして多分に漏れず、20幾余年前に、大学の学部で歴史学を専攻した際に最初に読んだのが、清水幾太郎訳であり、何だかよく分からなかったのである。で、当時、交流のあった先生からは、「E・H・カーの『歴史とは何か』は常識的なことを言っているから、もうちょっと別の本も読んだ方が良いと言われ」たのを覚えている。そして、ぼんやりとしか理解できなかった僕は、これが「常識」的と言われたところが、妙に引っかかったのをよく覚…
一条真也です。『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』小野寺拓也・田野大輔著(岩波ブックレット)を紹介いたします。共著者の小野寺氏は1975年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。昭和女子大学人間文化学部専任講師を経て,現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授。専門はドイツ現代史です。田野氏は1970年、東京都生まれ。1998年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程(社会学専攻)研究指導認定退学。大阪経済大学人間科学部准教授等を経て、現在、甲南大学文学部教授。京都大学博士(文学)。専門は歴史社会学、ドイツ現代史です。 カバー表紙の下部 本書の表紙には、オー…
第二章 歴史と偶然 わたしたちは、二つ以上の事象が因果性という必然的関係なしに出会うことを「偶然」と呼んでいる。ひとつの出来事を起こす複数の因果系列同士は必ずしも因果的に結びついてはいない。すなわち、どちらの因果系列からも片方から片方を予測することができない。出来事へ向かうドミノの列は突然に倒れ始める。この「偶然性」が歴史を形作っていく。第一次世界大戦はまさに皇太子夫妻とセルビア民族主義学生が鉢合わせたことにより起こった。ほんの少しなにかが変わっていれば、大戦はなかったかもしれない。そして一方、ほんの少し何かを変えてもやはり起こったかもしれない。 歴史には多くの分岐点がある。分岐するまで、分岐…
テキストとレポート やはりGoogle keepで日記のようなものをつけ始めたら、はてなの方はおろそかになってしまった。まあここのところは、テキストの読み込みやら、レポート課題の草稿作りとかに時間をとられていたので、どちらかといえばそっちの影響かもしれない。 科目は「西洋史」で課題は四問。最初の一問から四問までは西洋史というよりも「歴史学」や「歴史学」に関するもの。E.H.カーのこともテキストに言及してあったりなど、まずはテキストを読み込むのにえらく時間がかかってしまった。 おまけに四問目はいくつかのテーマから選んでそれについて論じるのだけど、選んだのが「イギリス産業革命とその社会的帰結」。そ…
遺書振り返りの続きが一向に終わらないので気分転換。4月から奈良大学に通うにあたり、初めてひとり暮らしをすることになった。ワンルームの新居がカオスと化すことを防ぐためには、部屋の片隅に積み上がる本の中から連れていくべきものを厳選する必要がある。 横に積むよりほかにどうしようもなくなった本たち そこで、新居の蔵書リストも兼ねて連れていく本たちをリストアップしていこうと思う。 歴史・文学に関する本 課題図書 短歌に関する本 小説 大学の勉強に役立ちそうな本 参考書系 1.歴史・文学に関する本 純粋な興味と大学での勉強のふたつの観点からこの分野の本は欠かせない。とはいえ専門的な本は持っていないので、そ…
今日の日本はいかにして形成されたか.日本の気候風土と日本人の創意工夫の気質は,繊細な美意識と逆境から立ち直る精神を培う一方,背後から政治が操られる独自の支配形態を生み出した.日本生まれの著者が,東西世界を見渡す高い視点から,日本史の主流と傍流とを区別し,各時代の危機的局面を日本人がどのように克服していったかを明らかにする――. 歴史的事実という地位は解釈の問題に依存し,その解釈という要素は,歴史上のすべての事実の中に含まれているとE.H.カー(Edward Hallett Carr)は考えていた.史観を耕し定着させようとする歴史家の責務において,歴史の進歩性と叙述性を重んじたカーは,「歴史家と…
本日は、愛知医科大学2021(一般)を扱います。
うーむ。読む人が読んだら面白いんだろうな…。 歴史とは何か (岩波新書)作者:E・H・カー岩波書店Amazon はしがき 1961年の1月から3月にかけて,E・H・カーは,ケンブリッジ大学で『歴史とは何か』と題する連続公演を行ない,同年秋,これを書物として出版した。この岩波書店『歴史とは何か』は,その全訳である。 これは,歴史の上に押し付けられた歴史哲学ではなく,歴史から滲み出た歴史哲学である。 「歴史は,現在と過去との対話である。」E・H・カーは,この言葉を本書の中で幾度も繰り返している。これは,彼の歴史哲学の精神である。一方,過去は,過去のゆえに問題となるのではなく,私たちが生きる現在にと…
I found a book that I want to read. 「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書 単行本 2018/6/1 西岡 壱誠 本と作家のリスト 著者のオススメ本 3 週間続ければ一生が変わる―あなたを変える101の英知 ロビン シャーマ (著), Robin S. Sharma (原名), 北澤 和彦 (翻訳) 5 知性の磨きかた 林 望 9 荒巻の新世界史の見取り図 上 荒巻 豊志 23 世界一訪れたい日本のつくりかた デービッド・アトキンソン 27 仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか? 安達裕哉 35 ケンブリッジ式 …
歴史とは何か 新版作者:E.H.カー岩波書店Amazon 主催:The Five Books 講師:山野 弘樹 各講義の概要 第1回 (2024年1月22日 20:00-21:30)の内容: まずは、『歴史とは何か』をより効果的に精読するための準備段階として、「歴史の哲学」という主題に含まれた数多くの哲学の難問に関して解説をしてまいりたいと思います。とりわけ、初回講義においては、「言語論的転回(linguistic turn)」および「歴史の物語論(narrative theory of history)」と呼ばれる議論に焦点を当てて解説を行います。 初回から重厚な哲学の議論が続きますが、「歴…
勅使川原真衣『「能力」の生きづらさをほぐす』(どく社)『正訳 紫式部日記』(中野幸一訳・勉誠出版)山本文緒『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』(新潮社)福間良明『司馬遼太郎の時代』(中公新書)アルテイシア『59番目のプロポーズ キャリアとオタクの恋』(幻冬舎)矢樹純『不知火判事の比類なき被告人質問』(双葉社)青山美智子『月の立つ林で』(ポプラ社)峰岸純夫『享徳の乱』(講談社選書メチエ)柞刈湯葉『まず牛を球とします』(河出書房新社)黒田基樹『戦国大名・伊勢宗瑞』(角川選書)北川直利『ミッション・スクールとは何か』(岩田書院)安壇美緒『ラブカは静かに弓を持つ』(集英社)門井慶喜『江戸一…
昭和天皇は戦後、訪中の意欲を持っていたとされる。「中国へはもし行けたら」。晩年に語ったという言葉が、元侍従長の入江相政氏の日記に書かれている。いかなる思いだったか。その意も引き継ぐ形で、平成の天皇が訪中したのは1992年だった ja.wikipedia.org ▼日本の天皇が、中国を訪れたのは後にも先にもこのときだけである。北京で天皇は日中戦争に触れ、「中国国民に多大の苦難を与えた不幸な一時期」があったと述べた。巨大な隣国との関係を考えるうえで、極めて重い節目であった ▼当時の外交記録が先週、公開された。機密を解かれた文書を読んで驚いたのは、日本の外交官たちが、天皇の訪中を何とか実現させようと…
・『気づきの視点に立ってみたらどうなるんだろう? ダイレクトパスの基本と対話』グレッグ・グッド ・『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』エックハルト・トール ・『ただ一つの真実、ただ一つの法則:私は在る、私は創造する』エリン・ウェアリー ・「私は在る(I Am)」の原典/『未来を改造する【ザ・パワー】のしくみ 想定の『超』法則』ネヴィル・ゴダード ・「私は在る」(I Am)その一 ・「私は在る」(I Am)その二 ・「私は在る」(I Am)その三 ・「私は在る」(I Am)その四 ・「私は在る」(I Am)その五・『“それ”は在る ある御方と探求者の対話』ヘルメス・J・シャンブ・悟りとは…
宮台真司さん(社会学者) 望月衣塑子(Arc Times キャスター/ 東京新聞記者) 尾形聡彦(Arc Times 編集長) 2023.11.06. LIVE ***** ArcTimesのホームページはこちら https://arctimes.com 国のために死ぬのはすばらしい? 作者:ダニー・ネフセタイ 高文研 Amazon 【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛(新潮選書) 作者:池内恵 新潮社 Amazon ラムズフェルドの人生訓 作者:ドナルド・ラムズフェルド オデッセイコミュニケーションズ Amazon バイス (字幕版) クリスチャン・ベール Amazon ネオ…
今週のお題「最近読んでいるもの」 今週のお題「最近読んでいるもの」 読み方を工夫して、年100冊読書は4年目に突入 ぼくが本をたくさん読むコツ①ー種類を選ばないことー ぼくが本をたくさん読むコツ②ー同時に複数の本を読むことー 速読について ぼくが本をたくさん読むコツ③ー場所や時間帯、端末によって読む本をかえるー ちょうど今読んでいる本 その中でも面白い本 読み方を工夫して、年100冊読書は4年目に突入 ぼくは毎年100冊を目標に本を読んでいます。 12月いっぱいまでに100冊なので、毎年この時期、読書ペースはお尻に火がついてくる頃です。 そういうわけで読書がテーマなのはタイムリーですね。 10…