Edward Hallett Carr イギリスの歴史家、政治学者、外交官。 国際政治学の祖 外交官生活の後、ウェールズ大学の国際関係論講座の教授職に就任。1939年に刊行した『危機の20年』は、法律的・道義的アプローチが支配的であった国際関係論においてパワーの重要性を強調する現実主義の立場を説いた本として知られる。第二次世界大戦中はイギリス情報省職員および『タイムス』紙の記者として活動。戦後はケンブリッジ大学トリニティ・カレッジの研究員として学究生活に入りる。ソ連・ロシア問題の権威。
歴史とは何か (岩波新書) カール・マルクス―その生涯と思想の形成 危機の二十年
英国の歴史家、E・H・カーの書籍で『歴史とは何か』を読んだことがありますか?半世紀以上も前に書かれた書籍なのですが今でも歴史学の教科書的な必読書だと思います。カー以前の歴史学の考え方は「歴史とは過去の事実の集まり」でしたが、カーはその考えを否定します。本書の冒頭で、『ルビコン川を渡る』と言う言葉の意味を取り上げています。これは、紀元前49年1月10日にシーザーがルビコン川を渡った事実に基づいていますが、ルビコン川を渡った人はゴマンといるのにシーザーが渡った事だけが歴史上の事実として残り他のゴマンのルビコン川を渡った人達の事実は歴史に残っていません。このことから、カーは歴史とは多くの事実の中から…
ようやく、少し理解できたような気がすると感じた。 歴史とは何か 新版 作者:E.H.カー 岩波書店 Amazon 歴史とは何か (岩波新書) 作者:E・H・カー 岩波書店 Amazon 思えば、そして多分に漏れず、20幾余年前に、大学の学部で歴史学を専攻した際に最初に読んだのが、清水幾太郎訳であり、何だかよく分からなかったのである。で、当時、交流のあった先生からは、「E・H・カーの『歴史とは何か』は常識的なことを言っているから、もうちょっと別の本も読んだ方が良いと言われ」たのを覚えている。そして、ぼんやりとしか理解できなかった僕は、これが「常識」的と言われたところが、妙に引っかかったのをよく覚…