オバマ大統領の大統領一期目の回顧録です。この本がもし単なる小説だとしても充分面白い気がしましたが、実際に世界で起こったことに対する世界で最も権力を持っていた方からの観点が記載されている本であり、非常に楽しめました。 ところどころに表現されるオバマ氏のどこにもぶつけられないような感情(p180,p319)、それが彼のエネルギーの源泉でもあるのかな、という気がしました(p123)。 アメリカ社会は分断しているかのような記述も散見されましたが、実際にどのような分断が発生しているのかは、良く分かりませんでした。それは自身を統合のシンボルとするための記号的な操作なのか(p76)、連邦議会の運営ルールの問…