ありがたや ミシェル・ンデゲオチェロの新作である。 聴き流すのも勿体なく、思ってしまう。 ブルーノートからの作品だからといって、 ジャズの範疇に収まるようなものでも当然ない。 心して聴きたい。 彼女のこれまでの多様なフェーズの集大成のような作品と言われているが、 そんな前置きを抜きにしても、 一つ一つの楽曲の異なる表情と洗練された音楽編集力は、 やはり畏怖さえ感じてしまう。 安易で軽率な解釈を寄せ付けない、力強いオリジナリティに溢れている。 考えてみると、ベーシストというプレイヤーには サウンドのトータルオーガナイザーとして卓越している人が結構多い。 チャールス・ミンガス、マーカス・ミラー、ジ…