NEUMANN M 49は、1951年から20年にわたり製造された同社を代表する真空管マイクの一つ。“シルキー”と称されるそのサウンドは、歌や弦/管楽器、ピアノなど幅広いソースに対応する懐の深さで愛された。また電源ユニットからのリモート操作で、無〜単一〜双指向までの連続可変を実現した点も大きな特徴だ。そのM 49が2022年、M 49 Vとして復刻された。多くの改良が施されたM 49の最終版であるM 49 cと同回路を採用し、1950年代後期モデルと同様のK49カプセルを搭載することで往年のサウンドを再現したという。本稿では、いち早くM 49 Vを試用したビクタースタジオのエンジニア、安田博城…