夏の太陽が容赦なく照りつける、8月の午後お盆休み。 エアコンの風がリビングを静かに泳いでいるけれど、窓の外から届く強い日差しが、今日という日の熱気を物語っている。 私は台所に立ちキッチンのカウンターには、買い出しから帰ってきたばかりのスーパーの袋。そこから取り出したのは、玉ねぎ、人参、じゃがいも、鶏もも肉だ。 今日の夕食は、前に買っておいた固形のルーを使って「熱々スパイスカレー」にするつもりだ。 長女:「お父さん、本当にこの暑いのにカレー作るの?」 リビングのソファでスマホを眺めていた20代後半の長女が、あきれたように声をかけてくる。髪をひとつにまとめた彼女は、冷たい麦茶のグラスを手にし…