何とも面妖なタイトルも実体は”SICF23 EXHIBITION部門 グランプリアーティスト展”。 ”SICF23 EXHIBITION部門 受賞者展”も同時に開催されており、計十名の作品が並ぶ。 これがどうにもたのしい。バリエーションの豊富さと、何れもが着想の斬新さで観ていて飽きさせない。 『山本アンディ彩果』の〔記憶の在処〕はタイトル通り「記憶」を体現したインスタレーション。 年季の入った本棚には自身と彼女の父親が嘗て読んだ(であろう)本が並ぶ。 しかし、そのうちの幾つかは砂糖に漬けられ乾かされ、行の上には結晶が析出する。 こうして二入の経験は固定化され美しい形で残って行く。 『君とバラ色…