エレベーターに乗っているときに乗り合わせた女子高生が 「さっきなんかキモい禿がいたんだけど」 という話をしていて、多分、学生の頃だったのだろう。そのキモい禿は俺の当時の友人だった。でも禿げているわけではなくて坊主にしているだけだった。その友人と話しているところを女子高生が見たときに俺と目を合わさないようにしているようだった。というのも 「キモイ禿」 と呼んでいた人物が俺の友人で、俺もどちらかと言えばエレベーターの中でその女子高生とは知り合いではなかったのにも関わらず 「へぇーそうなんだー」 的な同調するような表情を浮かべていたから、まさかそのキモイ禿が俺の友人だったとは思わなかっただろう。でも…