それまで日常生活において特段問題なかった患者さんが入院により、認知機能障害が顕在化することがよくあります。認知症という言葉は、非常に一般的ですが、この病気は様々な特徴ある病態により病名が異なってきます。また症状においても中核症状と周辺症状と呼ばれる病状です。周辺症状は BPSDとも呼ばれます。BPSDは(Behavioral and psychological symptoms of dementia)の略であり、BPSDは中核症状+環境要因、身体要因、心理要因などの相互作用によって様々な精神症状や行動障害を生じます。因みに中核症状は脳の神経細胞の障害によって起こる認知機能障害であり、記憶障害…