騒々しさの中に、静けさがずっと「鳴って」いる。 ロンドンの8人組、キャロライン(caroline)による素っ気ないタイトルのセカンド・アルバム『caroline 2』は、そんな作品である。 もっと一般化して言うなら、相反するはずの要素が、必要以上にせめぎ合うのでもなく、かと言ってその二項対立を解消するのでもなく、自然と共存しているような音楽だと思う。 それはポスト・ロックというジャンルのある種の閉鎖性と、大所帯バンドとしての民主性が共存している、という風にも言えるだろうし、あるいは、世界最大の音楽サイト・Pitchforkが、「もしAmerican Footballが解散することなく、シカゴに…