<戦国小姓の令和見聞録0111> ○___________________○ 春日山城、鳴海幕府 お屋形様:上杉道満丸景虎 見聞録検め:小姓 ○___________________○ ◆天正四百五十一年 十月六日 「御館の乱の真実」 天正六年の三月に謙信様が身罷われ、翌年の春には景虎様が景勝殿との跡目騒動で自刃に追い込まれたことはご存じと思うが、景虎の長子である道満丸様は景勝殿の罠にはまり惨殺されたのでござる。歴史書では確かにそう書いておるが真実は別の所にござる。それに御館の乱の跡目争いは景虎様の死で終わったのではござらぬ。景虎様には華渓院との間に二人の子息(道満丸とその弟)と一人の姫、側室…