春。KUROとの別れ。 春はそういう季節なのか。別れの季節なのか。 何年かにわたり大事に履いてきたKUROのグラファイトというジーンズを手放すことにした。じっくり、いや本当にじっくり履いてきた。最近は月に1回履くかどうかといった頻度だ。ゆっくりゆっくり育ててきた。 このジーンズは傑作。そう、素晴らしいジーンズであることは疑いようがない。逸品であることに間違いはない。手に取るたびに隙のない作りに驚いた。 素材よし。縫製よし。ルックスよし。小粋なユーモアもあり。ほとんど神彼氏だ。 しかし。しかし、どうしてもぬぐえぬ違和感。初めて脚を通した時から「これはおれの履くべきデニムではない」みたいな、なんと…