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Romanes

(サイエンス)
ろまあにず

【概要】

ジョージ・ジョン・ロマーニズ ( George John Romanes )。
カナダ生まれ、イギリスの博物学者(心理学系)。
1848年5月19日〜1894年5月23日。
ダーウィンの最後期の弟子で、トーマス・ヘンリー・ハクスリーの親友。
ダーウィンに遺稿を託されるが、認知過程やメカニズムの比較を通して次第々々に懐疑色を強めていき(;自然は適応を作り出すための“装置”であることが出来るが、それでは種の分裂を引き起こすその影響度は如何程であったのか?)、「ネオ・ダーウィニズム」を創始。
感情の芽生える過程はリーニーではなく、いったん大きく取り込んでは細かく吐き出す、「呼吸」や「消化吸収」のプロセスにかなり似ており、性欲でさえも生後7週間目には現れ、そして消えてしまうように眠り込んでしまう。知識体系がエピステーメーと謂われる地層構造だとしても、それはパイ生地のように極薄で・何層にも重なり、しかも侵犯可能だという、入江の干渉波のような複雑さを有することを実証的に説いたのはこのロマーニズが最初で、彼の講義はとても有名な超人気講義となった。かのフロイトもここから多大な影響を受けている。
また、ロマーニズは古来からの民話や俚諺俗説における宏観現象や逸話を多く分析して、人間と動物の知的能力には“質的差異がない”と結論したけれども、この行為に対しロイド・モーガンは反発し、「試行錯誤学習のような低次の心的過程と、推理や総合のような高次の心的過程は、厳格に区別しなければならない」として、生物学や心理学で有名な「モーガンの公準」(節約律)を発表した。

【主なテーマ】

(1).完全な自然種と、人類世界と関り過ぎて半ば人工的に飼いならされたような個体では、試験結果に差が出てしまうこと。
(2).表徴を優先視する分類学的手法は誤解に至り易い。――だから骨格を重視するキュヴィエの手法があったし(ビュフォンやジョフロア・ド・サンティレールによって反論的に踏み固められ)、感性の鋭いゲーテは逸早くこれに跳び付いた先例もあるのだが――。
(3).自由な交差が及ぼす、種の初期分割への圧倒的影響。メンデルの遺伝学によって、形質遺伝は継続的な変種の下にあることが判明。

【著書】

『有機性進化』(1877)
『有神論に対する公平な検査』(1878)
『動物の智慧』(1881)
『動物における精神の発展』(1883)
『クラゲ、ヒトデおよびウニ』(1885)
『生理学の選択 〜種の起源に関する補足暗示〜』(1886)
『人間の精神の発展』(1888)
『博物学者としてのアリストテレス』(1891)
『ダーウィン、及びダーウィン以後』(1892〜97)
『ワイスマン説の検証』(1893)
『随筆』(1897)
『マクドナルド-ロス』(1895)
『宗教に関して想うこと』(1904)

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