因果関係と相関関係がごっちゃになっている

刺激的なタイトルにひかれて読んだら、これはちょっとアレでしょ。

ジャレド・ダイアモンドの「文明崩壊」の方が説得力十分。証拠も満載。ギリシア文明が木の濫伐で滅びたという話はある程度わからなくもないけど、ローマ文明が滅びた理由も木の濫伐?千年続いた文明なんだから制度疲労じゃないの?主張が、「木の濫伐→キリスト教の普及→一神教が国教に→多神教世界崩壊→純血主義の台頭→崩壊」なのだけど、これは相関関係はあるかもしれないけど、因果関係を言うのはあまりにも適当だと思う。

後ろの方の話ははっきりいって、環境考古学と関係ない。この先生の世界観をおしゃべりしているだけ。こういうおしゃべりは楽しいけど、環境考古学の専門家として登場したときにこのおしゃべりはまずいと思う。縄文時代に子供が死んだことを悼んだ親が死んだ子供の足跡をつけた装身具を身につけていたという話と、最近、子供殺しのニュースが増えているというのを並べて現代の日本がどうのこうのというのはあまりにもわきが甘い。

インタビュアーが悪いのか(専門と関係のない話をふりすぎ)、この先生が悪いのか(雑談過ぎ)。

この話に興味を引かれる人は本当にジャレド・ダイアモンドの「文明崩壊」を読んだ方が良い。

解毒剤として、環境問題を煽ってはいけないも読んだ方が良いと思う。