横浜市歴史博物館で、令和6年かながわの遺跡展「縄文のムラの繁栄ーかながわ縄文中期の輝きー」が開催されている。タイトルの通り、縄文時代中期の土器類が所狭しと飾られている。縄文土器が好きな人にとっては嬉しい展示である。縄文時代中期は、5,500~4,500年前に当たり、東日本では縄文時代の中で最も集落数・住居数が多くなった時期として知られ、神奈川県では中期前葉に五領ヶ台式、中葉に勝坂式、後葉に加曽利E式の土器が造られた。さらに後葉には甲信地方の曽利式、多摩・武蔵野地域の連弧文の土器も見られる。この展示での代表する土器は、入ってすぐの6点だろう。 厚木・林南遺跡の深鉢、中葉。鉢の上の把手と鉢の側面の…