電波男

購入しました。
これは「しろはた」という一部の人達に熱い支持を受けているWebサイトの主宰者である本田透氏が電車男のような捏造話が蔓延する世の中に対して一石を投じるために執筆した本です。

要するにこの世の中は一部のイケメンだけが得をするように出来ており、それ以外のキモメンやオタクは世間(特に女)から搾取され嘲笑され続ける。そんな世界で幸せになるためには「萌え」が必要であると。そういったことが400Pにわたり延々と綴られています。
僕がどうこう説明しても、しょうがないのでこれはもう買って読んでくださいとしか言えないです。
僕には「萌え」の感覚というのは正直あまりない(少なくとも自分ではそう思ってる)ので、「萌え」についはようわからん部分も多いです。ですが、キモメン論についてはもう、うなずきまくりでした。

この社会はキモイ奴とそうでない奴の二種類の人間がおり、キモイ奴というのは何をやってもキモイままです。生まれながらにキモイ人もいますが、そうでなくても一度キモイとレッテルを貼られてしまった人は一生その呪縛から逃れることはできないでしょう。韓国行って整形しようが、株で大もうけしようが、小説書いて当てようが、脱キモメンすることは不可能でしょう。堀江社長ってどう見てもキモイじゃないですか。いや、もちろんだからこそ僕は堀江社長を応援しているわけですが。ああいうキモイオタクが野球やマスコミといったDQNの世界を乗っ取ろうとしたため、『インデペンデンスデイ』の人類並のありえない結束力で堀江社長を潰そうしてるわけですよ!彼らから見ればキモメン、オタク(彼らにとってキモイ奴とオタクはイコールで結ばれてますからね。なんたる偏見!)は人外であり、自分達の領土に踏み入ってくるインベーダーを排除するのは正義であると。そう思ってるんですよ。

僕はキモメンやオタクにも問題があるとは思うんですが、だからって『デモリションマン』のラストのようにお互いの非を認め合おう、みたいな生易しさは通じません。かつてマルコムXは「それって逆に白人差別じゃねぇの?」と受け取られる過激発言をくりかえしましたが、それはつまりそこまで黒人は白人から迫害されていたという証なのです。基本的にキモメンにはキング牧師のように争いよりも平和を望む心の優しい人が多いです(中にはトチ狂った奴もいますが)。ですが、ここまで悪化してしまったこの状況を打破するためには誰かがマルコムXにならなければならないのです。それが通称電波男の本田氏なのです!

マルコムX、最後には殺されちゃうけど。。