黒門@遠賀

AND2005-11-27

前々からターゲットリストには入れていた黒門だがいかんせんちょっと遠くて後回しになっていた。しかしへのさんのブログで見た冬しか食えない「ノリノリ」海苔ラーメンがあまりにも美味そうで矢も楯もたまらず遠賀へ。今日を逃すと当分行けそうにないのよね。
土地勘ゼロのため100%カーナビの下僕となってたどり着いた黒門は畑の真ん中。こんなところでよく客が来るなって立地ですな。迷わずラーメン大に海苔トッピング。って他にメニューもないから迷いようも無し。
出てきたラーメンはとんこつ経験値の低い私には全く初めて経験するようなスープ。澄んでいてあっさりとしているのに深〜いコク。柔らかめの麺もまたこの優しいスープにベストマッチ。具はもやし、細かく切ったネギ、シナチク、非常に薄味のチャーシュー。バラとモモと両方入ってるのは珍しい。何も突出していないけど全てが相まって現れるのは唯一「強烈なる滋味」。って日本語がすでにおかしいわな。それくらい美味いってことです。
そして一番摘みの有明海苔四つ切×2枚をスープに沈めると見る見るうちにほどけて立ち上る磯の香り。ちょっと江戸前蕎麦の花巻を思い起こさせる。これまたたまらん。食べ終わるのが惜しいのにあっという間に丼はカラ。これなら大盛り三杯くらいいけそうだね。
魚介ダシの入ってないラーメンでこれほどしみじみ美味いと思ったことは多分初めて。海苔によって海の成分が追加されてるせいもあるのかな?
このラーメン、「こってりバリカタ」なんていうとんこつラーメンとはまるっきり別種。博多よりもむしろ大阪か東京へ持っていった方がウケるかも。大阪も基本的には柔麺好きだし。そう言や六本木の香妃園のとりそばってのも滋味系スープにてろてろ細麺で一脈通じるところがあるかも。あちらはもちろん鶏ガラスープですが。

いやとんこつも奥が深いですなあ。

両国@南天神

海苔にも季節感があるってことに気付かされたのは九州ならではか。しかし新海苔の季節イコール新蕎麦の季節、そろそろ本州産の新蕎麦が出てるんじゃないかと両国へ。もうちょっと気取った店かと思っていたがご主人も腰が低くて居心地よし。聞けば一昨日から新蕎麦との事でまさにグッドタイミング。契約農家は信州との事。

まずは十割太打ち。ここの太打ちは断面が平べったく太打ちって言うより厚い平打ちって感じ。あまりに蕎麦粉が若すぎるのか意外と香りは強くないが甘味は十分。塩とおろしで食べると日本酒が進む進む。隣の席では釜揚げで食べてる人もいたがそれを鴨汁なんかでいったらそれも美味いんだろうなあ。江戸っ子には「てやんでェ」と言われそうだけど。

まだ香りが出ないため田舎そばだけは去年の蕎麦粉だと言うので普通のざるをおかわり。十割よりも外一(10対1)ってのがどうも私は一番好きなようでこちらの蕎麦もお上品過ぎず非常に好み。そばつゆも福岡にしては甘くなくい〜い感じ。
最後に蕎麦湯を湯桶一杯分がぶ飲みして動脈硬化を防ぐと言うルチンを目いっぱい補給。ふぅ〜あったまったぜ。