No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年10月19日 銀座 やまがた屋

"やまがた屋"はあまりにも他と違う。
仕入れる素材が良いのは言うまでもないが、仕入れた素材1つの中でも最高に旨い場所しか使わない。
他はバンバンはじかれていく。
切り出された芯を焼くのも店主・山形さん。
その焼き技術が凄い。
備長炭の上に置かれた網を動かしながらミリ単位で火を当てたい箇所に当てていく。
目の前で繰り広げられるその姿は、肉好きをボルテージを最高潮まで引き上げてくれる。
ヒレ
醤油漬けにしたヒレは唯一お客が焼けるメニュー。
周りを贅沢に削ぎ落としてたヒレは、口に当たるような筋は一切なく、繊細さの塊のようだ。





タン
通常は輪切りにするタン元を上側と下側に分けて焼く。
下側は筋が入っていて若干ぐにゅぐにゅした食感、上側はザクザクとした食感で、全く違った旨さを味わうことが出来る。
また、焼いている最中は、火の入り過ぎた部分をハサミで切り落とし、ここでも究極を求める姿勢に一切の妥協はない。





ハツ
脂の部分だけを先にじっくりと火入れし、ハツの部分は最後にさっと炙るのみ。
絶妙すぎる火入れのハツは有馬山椒と一緒に。

ミミカブ
筋の甘みとジューシーさ、そして凝縮した肉の味が楽しめる。


キモグレンス
キモグレンスはすい臓のこと。
じっくりと火を入れることで脂っぽさが一切感じられず、サクッジュワッな旨さ。


ハラミ
片面だけをカリッと焼いたハラミは、焼いていない面を外巻きにして口に入れる。
舌に触れる部分は官能的な滑らかさで口いっぱいに肉汁を広げる。


テール
骨の周りが旨いのだが、ここを食べるのは至難の業w

コプチャン
皮をフライパンの様に使って脂を火を入れる難易度の高い火入れ。
これも"やまがた屋"でしか食べることが出来ない。


シャトーブリアン
分厚いシャトーブリアンは炭の上で炙りアルミホイルで包むという作業を幾度も繰り返すことでシャトーブリアンならではの繊細さが活きた最高の火入れが行われる。





山形ワールド全開で悶絶し過ぎたコースも終了。
今までの常識を完全に打ち砕く至高の焼肉をぜひ食べてみて欲しい。