Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

Gevrey

可能な限りは破棄していっているつもりなのですが・・・・・。毎度のことながらも顧客の皆様からもご指摘いただいているワインの空き瓶の捨てられない症候群。
こんな理由からも。もちろん正直もう中々出会うことすら難しくなるであろう?そんな銘柄がほとんどなのですが、それでも捨てていってる感覚は自身にはありながらも。今回も顧客の方のひょんなひとことでまたまたそんな感覚を。
以前、提供させていただいたカリフォルニアのゲノックのカベルネ・ソーヴィニヨン’97なのですがエチケットは石原裕次郎さんの若かりし頃の顔が。ふと見られたムッシュが、これはマスターが仕舞い込んでいた1本なの?とのことでしたが、どうやら彼は漫画”レモン・ハート”でこの存在をしっていたらしく故裕次郎さんの13回忌のお持たせに造られた幻の逸品で漫画のストーリーにも使われ、13回忌に海外赴任で出席できなかった方に提供された人と人を繋ぐままお涙の物語。
ネットで検索すると文章だけではありますが興味深い内容の話題が沢山有り、ドーヴネのボンヌ・マールなどもあり改めてこの漫画もあのワイン漫画以上に興味を抱かされているところです。
そんなコジツケもあり捨てられないんだな・・・・。現にこの裕次郎ボトル、空き瓶効果で依頼もありましたし話題性は十分で。ただ、実は中身は裕次郎さんが愛した銘柄としては・・・・・・。
で昨夜の’85は
・Gevrey Chambertin’85 Henri Raoul
変わらずお盆気分から抜け切れておれず、8月の難しい展開からは脱しておりません。そろそろ月末も見えてきて、どきどきし始めておりますが。
今宵は久々の校長先生、まま夏場は比較的お時間は有られるのかな?相変わらずのワイン・ラヴァーぶりでしたが、まま多くは語らない方がいいか・・・・。
時間がない!とのことでしたが、結局ブルゴーニュの熟成を出されると彼は値交渉から飲み込んでしまうもので。
この’85のアンリ・ラウルのジュヴレの’85にも大きなパフォーマンスをしてもらいました。確かケースに近いくらいの仕入れをさせていただきましたが、ついに今宵が最後のボトルで。未だに力を蓄えた酒質には’85の偉大さを感じずにはおられません。中盤からの儚さも見え隠れするあたりに村名のステージながらもこれが正にノスタルジー。本来はワインの飲み頃はこのあたりかと。
ちなみに今宵は、先にイタリアンにてお食事をされたいたようですがお持込でサシカイア’03にランボルギーニの’99などを飲まれた模様で。ランボルギーニの’99は理解出来ますが、珠玉のサシカイアは’03は手を出すには如何なものかと。だって、他にも沢山お持ちの筈ですからあの方のセラーには・・・・・・。

               Sommelier R.Imamura