「新幹線大爆破」 犯人像は無二の一球なり

Netflixで配信が始まった、「新幹線大爆破」樋口真嗣版を。以下、ネタバレ感想なので注意されたし。犯人とかモロバレのジャジャモレよ。

JR東日本協力なので堂々たる駅ロケ

少なくとも観てる間は退屈しなかったので、なんだ意外と面白いやんと思ったのだけど。観終えて1時間も経つともういけない。結局何やったんや、何の映画なんやと。 (★3)

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「ミッキー17」 ポン・ジュノのB面

ポン・ジュノ監督の新作「ミッキー17」を観てきました。コロコロ展開して飽きさせず、「スノーピアサー」よりは幾分マシだと思いました。

Cinemascapeが落ちてて何もできないので、こっちに感想を置いときます。

2人が気の毒になるバカっぽい画像。UK版GQマガジンwebサイトより。https://www.gq-magazine.co.uk/culture/article/mickey7-robert-pattinson-bong-joon-ho

いただき元の「風の谷のナウシカ」も、ナウシカいただき兄弟の「アバター」も何が立派かって生態系のある「森」を膨大な労力かけて描いてるんですよ。今作の異星は真っ平らな雪原、氷原。それ楽だから。 (★3)

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「Flow」 敬意を払え

Flow

アカデミー賞で最優秀長編アニメーション賞を獲得した「Flow」を観てきましたよ。観た人だいたい褒めてる。評判いいんですよ。今だけだぜ。10年後に「Flow」の話をしてるやつなんかいねえよ。以下感想。ネタバレとかどうでもええやろ。

ブチギレたところが前半に2箇所あって、すっかり心が離れた。以後は死んだ心で画面を眺めていただけだった。 (★2)

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「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない」 揺蕩う紫煙、生命の営為、活動写真

「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない」を観てきた。
映画『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』公式|2025年2月21日(金)公開

No Other Land (2024)

95分の短い映画なんでね、皆さんも観るといい。観たまえ。観なさい。観ろ。

観ろ (★5)

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「どうすればよかったか?」 家なんかなければ

2025年ですね(マジかよ信じられねえ)。わたくしの2024年ベスト映画は「宇宙探索編集部」。皆さんも観てね。
底辺から見る宇宙 「宇宙探索編集部」 - 挑戦者ストロング

ぼく昨日、Twitter、今で言うエッキスですか? あれをやめましてね。やめたと言っても投稿しなくなったんじゃなくて、アカウント削除。2008年からやってたから、16年にわたって入力した3万3000以上のツイートを全消し。ついでになんとなくやってたInstagramも削除した。メチャクチャスッキリしたよ。皆さんもあんなもん、軽はずみに消そうぜ。クソが運営するクソSNSに、これ以上いる意味ないよ。

そして今日、「どうすればよかったか?」を観てきた。Twitter削除して軽やかだった気分がズドーンと落ちる、スーパーヘビー級のドキュメンタリーだった。
感想の前に、映画の概要はこちら。これはたいへんなことだよな…
映画『どうすればよかったか?』公式サイトdosureba.com

一時代を築いた名機、SONY VX-1000で撮影した映像がたくさん観られますが… 嬉しい気持ちにはなりません。 (★3)

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「ロボット・ドリームズ」 燃やせ燃やせ 怒りを燃やせ

「ロボット・ドリームズ」

文化後進地域の四国から、遠く広島まで行ってアニメーション映画「ロボット・ドリームズ」を観てきたよ。
ハッキリ言って今作はオレの年間ベスト候補のひとつだった。メチャクチャ期待していた。だから実に残念だったし、怒りも激しくなった。
以下、ネタバレありの感想。

仕方なくないが? 仕方なくないが? (★2)

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今のプロレス、昔のプロレス

久々にプロレスの話を。ま、過去のエントリと同じく老害の世迷い言と小馬鹿にされるんだろうなとは思ってる。

2024年9月9日、小林邦昭が亡くなった。

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それは愛なのか 「侍タイムスリッパー」

インディーズ映画ながら評判が高くて拡大公開されている「侍タイムスリッパー」を観てきましたよ。世評に違わず面白かったんだけど、文句もある。
今CinemaScapeが落ちてて投稿できない状態なので、こっちに書く。文句を書いてますが、面白かったんですよ。観て損はしないと言っておきます。あーそれからネタバレありますので、まだ観てない人は絶対に読まないように。

紅萬子さん(右)、メチャクチャ久しぶりに見ました

面白かったんだけど、クライマックスの展開に問題あり。ええーそういう事するのかあ、と鼻白んだ。そうしたくなるのはわかるし、実際盛りあがってんのは確かなんだが。 (★3)

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「きみの色」 人の色が見えるという設定がもう人間をナメている

山田尚子監督のオリジナル長編アニメ、「きみの色」を観てきた。観てる間はフーン、フーンと思ってて、腑に落ちないまま家に帰ったらだんだん激烈に腹が立ってきて、このような感想になってしまった。お好きな方々にはごめんなさい。しかし書いてて思ったけど、オレ山田監督のアニメだいたい観てるんだなあ。さすがに短編とかは観てないけど、気持ち悪いやつだな。

びっくりするほど魅力のない同級生たち

自身の集大成的な内容を手癖で作ってるもんだから、監督の悪癖が山盛り。もともと山田尚子作品をお好きな人にはよろしいんでしょうな。 (★2)

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「ガラス職人/The Glassworker」、初期衝動という宝石

「ひろしまアニメーションシーズン2024」なる催しがあり、世界の様々なアニメが上映されたのであるが皆さんは御存知か。オレは全然知らなかった。しかし先日アヌシー・アニメーション国際映画祭において日本のアニメによく似たルックのパキスタン製長編アニメが上映されたことは知っていた。youtubeでトレーラーを観て、これは是が非でも観たいと確信し、この1本、1回だけの上映を観るためだけに灼熱の広島へと密航した。その甲斐はあったと言える。

The Glassworker

アニメあふれるこの国で、パキスタン初の長編アニメを観て自由に息ができたこと (★4)

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