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2016-07-01 曇り

[]メルケルをひっぱたきたい 希望離脱

英国EUからの離脱選択しました。これに関して、日本でも様々な意見が聞かれるようです。

ちょっとコラムを紹介して意見を述べようと思います。

民主的な反乱

英国国民投票によってEU欧州連合)からの離脱選択した。

英国経済にとってEU残留メリットがあることは明らかなのに、経済合理性を超えた投票結果となった。その理由ひとつは、グローバル化による恩恵など自分たちには無縁であり、富裕層がもうかるだけだ、という感情民衆の間に渦巻いていたからだ。

高度に進展したグローバル経済は放っておくと一握りの富裕層と多数の貧困層という格差社会を生み出す。それを是正するのが政治役割なのに、ポピュリズム大衆迎合主義)の横行を許した。キャメロン首相という、パナマ文書に絡んで名前が挙がるような指導者の説得に民衆が耳を傾けなかった点で象徴的であり、「民主的な反乱」という見方もできよう。

所得格差に起因するポピュリズム排外主義は米仏など各国で見られる。厚みのある中間層を持たない国家社会対立を招きやすく、政治的過激不安定なものとなる。

今回の市場の動揺には流動性供給などあらゆる混乱回避策が動員されるだろうが、より本質的観点から、我が国でも広がりつつある所得格差是正に向けた本格的な政策論議を開始すべきだ。たとえば、所得再分配を進めるため、株の譲渡益や配当など富裕層の金融資産課税を強化し、それを財源に低所得層負担軽減を図る事も一案だ。

先進国では民衆のいら立ちが暴動にまで発展することはまれだ。しかし、声なき声が投票行動で蜂起した時、暴動以上に世界中市場を混乱に陥れることもありうる、というのが今回の教訓だ。

当局には追加の金融緩和策や財政出動検討にとどまらず、構造的な政策対応を忘れないでもらいたい。 (遼)

朝日新聞 2016年6月29日 経済気象台 より)


このコラムの状況説明には若干首を捻る部分も無きにしもあらず、ですが、グローバル化による格差増大とその解消についての提言がある、という点で、常日頃、新自由主義的(別名:しばき主義)を説きたがる朝日新聞としては珍しいと思います*1


朝日も、EU離脱に関しては、判っているのか判っていないのか、今回の問題の根幹に触れることを少し載せていました。つまり、“移民”の問題です。現在英国内の移民東欧系の人たちが多くを占めています。EU加盟によって移動してきた人たちですね。彼らは本国より稼げるから、と英国内で低賃金労働従事します。


EU離脱自由労働どうなるのか」 残留派独立

http://www.asahi.com/articles/ASJ6T5WF3J6TUHBI01Q.html

カフェオーナーエジプト人で、従業員のほとんどがポルトガルポーランドなどEU諸国からの「出稼ぎ組」だ。「ルーマニアでは働いても月300ポンド(約4万2千円)がせいぜい。ここでは月1400ポンド生活費は高いが、それでもこちらのほうがいい」と話す。


それが、英国貧困層や年金生活者には自分たち労働福祉財源を奪う、とみられているわけです。しかし、その怒りと恐れの根源は、英国の近年の政策、とりわけサッチャーから続く保守党新自由主義政策サッチャリズムと呼んでもいいし、財政緊縮策と呼んでもいいが)にあります*2労働者保護規制緩和社会福祉支出のあからさまな削減、それらによって苦境に立った人々が、苦境に追い込んだ政府ではなく、EU自身よりより弱い立場にある移民に怒りをぶつけたのです。

では、なぜ政府ではなく、EU移民に怒りをぶつけたのか。それは、そのように誘導し、政府保守党)から目を逸らさせようとしたした連中がいたからです。つまり、キャメロン首相らやジョンソンロンドン市長、といった連中。彼らは、新自由主義正当化し、富裕層貧困層格差を増大させました。もちろんキャメロン自身パナマ文書にも名前が出るくらいですから、富裕層ボンボンであり、サッチャリズムは単に自身らの利益を最大限にしようというゲスい発想にしかすぎません。


規制緩和すればムダが無くなり、競争を呼び、投資を呼び込み、雇用が生まれる、だから(そうは見えないだろうが)、皆が豊かになるのだ。


公共投資官僚によって使われるため、ムダが多く効率を下げる、だからその分を民間投資に廻せば公共投資より得るものが多い、(そうは見えないだろうが)皆が豊かになるのだ。


大雑把にいえば、これが新自由主義正当化する口上として使われました。より詳しく知りたければフロムダのダボラブログでも目を通せばいいでしょう。

こうした新自由主義が巧く行かないことは、このブログでも何回も指摘してきました。昨今ではさすがに緊縮策を良しとするような連中はなりを潜めています。新自由主義格差を生むために需要を落ち込ませ、経済を凹ませます。だから、新自由主義を取った場合、その口上とは逆の結果、ごく少数の富裕層と多数の貧困層に分離させます。ですが、新自由主義の口上を信じたまま経済的苦境に立った場合現状認識はどうなるでしょうか。


規制緩和によって雇用は生まれたはず、なのに、それをアンフェア手段で奪う連中がいる


我々以外の官僚主義によってムダが多く、効率を下げる規制が掛けられている。


こうなるでしょう。そのスケープゴートEUであり、移民貧困層です。

実際に、キャメロンEUによる規制の害を説き、ジョンソンファラージらは移民排斥を唱えました。ただ、それは仮想敵であり、国民投票の結果を基にEUに対して自身らにムシの良い提案を呑ませよう、というものだったでしょう。

しかし、目論見が外れた。

自分たち煽動した人々の怒りの程度を読み違えたのです。

私は以前、英国における格差問題放置し、怒りを表明する人々を切断処理するべきではない、と説きました。あれから4年あまり。切断処理して放置し、さらに苦境に立たされる人々を増やせばこうなる事は目に見えていました。


名誉白人 in UK

http://d.hatena.ne.jp/Dr-Seton/20110816/1313499796


ケインズをひっぱたきたい 希望内戦

http://d.hatena.ne.jp/Dr-Seton/20110819/1313761484


EUにも罪はあります。

単一通貨による自由市場、というEU理念は素晴らしくもなんともありません。EU自由市場の中では国境を超えて格差が増大しますし、経済力の弱い国々が対策を打ち出す手段さえ奪います。

ギリシャ問題はその一部に過ぎません。EU各国の反EU政党支持の増大は、英国と同じ構図です。

巨大な単一自由市場のおかげで豊かになる、というのは、その恩恵を受けないどころか苦境に立つ人々にとって無価値です。当然、スケープゴートを求めます。

そういえば、日本でも消費増税の話が上がると、ヨーロッパ各国では消費税が高額であり、日本では全然そこまで達していない、というようなことが語られますね。

しかし、ピケティが述べたようにヨーロッパ各国では格差が増加してますし、人々の負担に対する不満は強い。格差を増大させる方向に進むヨーロッパ各国を見習う、のはどうかと思いますね。

EU首脳陣もパナマ文書名前が見つかるような連中で、富裕層利益を最大化する事に力を注ぎます。当然ながら、各国の貧困層が怒りを向ける先は想像がつくでしょう。煽動による影響は、フランスベルギーオランダデンマークハンガリー、多々及びます。

英国には多くの東欧系の人々が職を求めて移住し、英国の人々から職を奪ったように見えます。では、移民者が出てきた国々はどうなっているのか?そこも、やはりEU犠牲と云える状態です。単一自由市場に組み込まれた結果、その中で競争力の劣る地域からは人が流出し、人口減少に陥ります。東欧の多くでこうした現象が見られます*3若い人が出て行った地域でも、不満はEUに向けられます。誰が貧しくしたのか、衰退を招いたのか、と。

つまり、構図としては日本における東京地方、と同じことです。ただし、日本国内では地方財政政策を通じて資金を廻す事が出来る。EUにはそうした仕組みが無かったのが問題なのです。

結局、単一自由市場として人々の移動の自由まで求めながら、その内部の統一された財政政策が無ければ、再分配機能が無いために人々の生活はどんどん苦しくなる。そして、需要を損ね、経済を縮小させてしまう。


今回の英国EU離脱を受けて、EU首脳陣が問題に気づけばいいのですが、報道から見る限り彼らは未だに気づいていないようです。おそらくは、EUからの離脱の動きは各国で活発化し、それをEU首脳陣は暴力団の脱退者に対する態度並のひどさで対応するでしょう。しかし、そんなことをすればEU各国の人々の怒りは向ける方向が違うにせよ、もっとラディカルに示されることになります。

かつて、赤木智弘が「若者を見殺しにする国 私を戦争に向かわせるものは何か 」で示したようなものです。

若者を見殺しにする国 (朝日文庫)

若者を見殺しにする国 (朝日文庫)

真の解決策は、富裕層への課税を財源として積極的財政政策、公正な福祉政策未来を担う若年層への教育政策労働環境改善させる労働政策、こうしたことを実現することです。


多国籍企業課税逃れに新ルール OECDが対応本格化

http://www.asahi.com/articles/ASJ6Z3W3JJ6ZULFA00J.html

OECDの租税委員会議長浅川雅嗣財務官)が30日から2日間の日程で京都市で始まった。会合では、多国籍企業課税を逃れたり、税負担の少ない国へ利益移転したりすることに対処する「BEPSプロジェクト」を途上国にも広げ、共通ルールづくりを進めることを確認した。


現実的でない?であれば、今後も人々は自らが不利益になるかもしれない危険煽動に乗せられる事でしょう。そして、そのツケは必ず貧困層を冷笑的に見る人々にも降り掛かります。決して他人事とは思わないことです。

では。

*1:この経済気象台には、様々な方が寄稿していますが、“山人”という方がましな文を、“安曇野”を始めとした大多数がくだらない文を書いています。

*2労働党ブレアによる「ニューレイバー第三の道」で、サッチャリズムの大体を継承した。それを拒絶したのが現党首ジェレミー・コービン

*3日本でも東欧系の女性飲食業風俗業へ従事するケースが多々あります。「稼げる」地域へ移ってきたのです

2016-06-20 晴れ

[][]高浜原発40年超運転延長について

仕事柄、色々な学術誌に目を通す事が多いのですが、極めて気になる寄稿記事を見つけたのでコメントしようかと思います。


アグネ技術センターの「金属」の6号に「原子力規制庁技術評価は信頼できるか?圧力容器の照射脆化予測法をめぐって」*1という記事が載せられているのですが、かなり衝撃的な内容です。


金属 アグネ技術センター

http://agne.co.jp/kinzoku/index.htm


簡単説明しますと、原子炉圧力容器は稼働中、間断なく中性子照射を受けます。圧力容器に用いられるのはインコネルという特殊ステンレスで高温では「粘り強い」のですが、ある一定の温度を下回ると「脆く」なる。この「脆く」なる温度の事を延性−脆性遷移温度(以下、遷移温度)と呼びます。問題は、中性子照射によってこの遷移温度が上昇することです。つまり原子炉が稼働を続ける限りどんどん“脆く”なっていきます。これが進行すると、稼働時は問題無いのですが、圧力容器を急激に冷やす、つまり緊急停止した時などにひび割れる可能性が増す、ということです。

そこで、圧力容器の遷移温度の変化を測らなくてはいけないのですが、圧力容器の形では測定する事が出来ない。替わりに試験片を中性子照射を受ける場所に置いて、その試験片の経年変化を基に遷移温度がどの程度まで下がったか、言いかえれば原子炉余命について予測を行います。

ここまでが、前段。


問題なのは試験片のデータを基に中性子照射束−遷移温度や脆化に関する予測規格が立てられている(JEAC4201と呼ばれます)のですが、玄海原発1号機での監視データが、この予測値と大きく食い違い、予測式の信頼性が疑われることになったのです。

そこで、電気事業連合会および電力中央研究所予測式を変えることにしました。実は、変更は2度目であり、以前の規格JEAC4201-1991に代わって導入したJEAC4201-2007でこの食い違いが生じたため、JEAC4201-2007(2013追補版)というものが登場したわけです。

試験片のデータが出るたびに変更する予測式に意味があるのか?という当然の疑問もさることながら、このJEAC4201-2007にはもともと致命的な問題がありました。

 式中での次元が合わない

ここでいう次元とは、長さとか重さとか時間とかのことです。簡単に云うと長さと面積を足す、というような真似をしている、ということです。そもそもの物理式として論外です。


 式中のパラメータが19個もある

物理状態を示すのにパラメータが多数必要場合もありますが、この予測式ではどういう経緯で導入したのか不明瞭なパラメータが19個もあります。それらに恣意的な値を入れれば、確かに“既にある値”にフィッティングさせる事は出来るでしょうが、それはあまりにも恣意的すぎて一般予測式としては認められないものです。


この点は2013追補版が出る前に指摘されていたのですが、“原子力ムラ”はこれを無視しました。そして、データが食い違った、といって追補版を出してきたわけです。この段階で異常さが判ります。

こうした事態金属専門家らが異議を申し立て、そしてそれが「金属」に掲載された*2のです。


私がこれを取り上げたのは、この予測値というものが、今回の高浜原発40年超運転延長に用いられたからです。


40年超原発、20年の運転延長認可へ 高浜1・2号機

http://www.asahi.com/articles/ASJ6K6QWCJ6KULBJ01H.html


寄稿者らはこれらの問題点原子力規制委員会意見書として提出し*3たのですが、それらの意見は結局無視された、ということになります。

ハッキリ言ってしまえば、JEAC4201-2007(2013追補版)というのは、遷移温度が下がる年数を極力後ろへ延ばそう、という恣意的操作に他なりません。データを真っ当に捉えるならば、運転年数40年に達しようという原子炉の遷移温度は冷却時にダメージを受ける可能性が高い。つまり、廃炉にするほかありません。それをどうやったら運転年数を無理やり延ばせるか?そのために、次元も一致せずパラメータが用を成さない位の数をぶち込んだ式を作った、そういうことです。

それを原子力規制委員会も指摘を聞いていながら、無視をした。

福島における地震津波に関する話を思い起こさせます。


原子炉圧力容器の遷移温度が下がっている場合、以前指摘したような外部電源遮断によって原子炉破壊される可能性は飛躍的に高くなります。なぜなら、非常用電源があろうがなかろうが、原子炉停止時には急速冷却する必要があるため圧力容器に熱衝撃が生じます。また、高圧で冷却水を押し込むために水撃が生じる可能性もあります。緊急停止時の冷却に成功しても、圧力容器が破損するような事態になれば…。

この事態テロによって引き起こされる場合テロリスト原子力発電所敷地内に踏み入る必要はありません。超高圧送電線の短絡、切断、などで非常停止に追い込めます。この問題がどれほど危険か判りますでしょうか?


問題は明らかです。少なくとも高経年の原子炉は再稼働させるべきではありません。もちろん、私は原子炉再稼働自体に反対ですが、「安全が認められた原発は再稼働させるべき」という自称現実主義者こそ、このような事態に対して「現実的」に振舞うべきです*4

では。

*1小岩昌宏原子力規制庁技術評価は信頼できるか?圧力容器の照射脆化予測法をめぐって, 金属, 86(2016),499

*2寄稿者の小岩昌宏氏は京都大学名誉教授金属・冶金学の大家

*3記事中では第20原子力規制委員会、第32回原子力規制委員会で取り上げられた事が触れられている

*4:高経年の火発はいつ止まるか判らない、電気が足らなくなる、と叫ぶような人は、やはり高経年の原発をどう捉えているのか知りたいところです

2016-06-19

[]先生とよばないで

最近、「先生」と呼ばれる機会が増えてきた。正直なところ「先生」などと呼ばれると虫唾が走る。なので、「先生とか付けないでください」と頼むのだが、そうすると「では、何とお呼びすればよろしいでしょうか?」などと戸惑っている。

普通に、○○さん、で構いませんよ」

と応えると、「はぁー、」

と納得したのか感心したのか判らない返事が返ってくるのだ。

どうやら、周囲では「先生」と呼ばせるのが当たり前の人たちがいるらしい。自分としては「先生」と呼ばれるだけのことはしていないし、呼ばれたくもない。なので、これからも今後も「先生」呼ばわりは勘弁してほしいものだ。


というか、他人を「先生」と呼ぶ側には、何か人を持ち上げたい事情があるんじゃないか、と勘繰ってしまうところもある。迂闊に「先生先生」などと持ちあげられたら、どうなるか判ったもんじゃない。

そういえば、介護施設で働く人の話によると、施設入居者で一番性質が悪いのは、先生と呼ばれる商売だった人たち、とのこと。あまりに周囲から持ち上げられるのに馴れてしまい、その傲慢さが施設に入っても抜けないのだという。

なので、あまり他人を「先生」を付けて呼ぶのは止めましょう。

[][]自意識過剰ですよ

前回、「慰安婦問題についてどう考えているか言ってみたまえ。君がどんな人間であるかを言いあててみせよう」というエントリーを書いたところ、不思議な反応がありました。

ite いきなりそんなセンシティブ問題について聞く奴の方がおかしいだろwそんな奴は相手にしないのが一番。そう、いま左翼がされてる対応だよ。

http://b.hatena.ne.jp/entry/287146430/comment/ite

GustavKarl 人を見定める為に慰安婦問題について聞いてくる様な輩は恐いので「すみません、よく分からないです」と言って逃げて距離を置く様にします。保守でも愛国反日かの踏み絵的感じで慰安婦問題聞いてくる人いるよねー。

http://b.hatena.ne.jp/entry/287146430/comment/GustavKarl

whkr 唐突にこんな質問をされたら、本心はどうあれ目を合わせないような対応をとるなあ(チキン)。性格診断のネタとしてふさわしい話題なのだろうか。

http://b.hatena.ne.jp/entry/287146430/comment/whkr

eirun 「私はわかっていてあえてこういうネタを使ってるんだ」かもしれないけど、普通の人はブロックしてスルーするよね。

http://b.hatena.ne.jp/entry/287146430/comment/eirun

Yagokoro 完全に痛い人であり、周囲が勝手距離を置いてくれそうだな。

http://b.hatena.ne.jp/entry/287146430/comment/Yagokoro


なるほど。マスメディアでも中国韓国へのヘイトがごく普通に流れているわけですが、そういったことにはドン引きしていない方々が、従軍慰安婦問題となると、政治的ドン引きなのですか。それはなかなかに面白い反応ですね。

でも、ドン引きも何も、身近な人々に試す必要などそもそも無いわけです。だって、その人がどんな人なのか、なんて判っているわけですし、特に掘り下げて知る必要もないです。友人には、さらに過去エントリーで描いた通り、たかじんを見るのを楽しみにしているヤツもいますしね。

もちろん、友人でも無いような、どうでもいい人間に試す必要もありません。

たとえば、id:Yagokoroみたいに、額にでっかく“肉”と書きなぐって全裸でうろついているような正体丸わかりのヤツに、「あなたはいてませんよ。」などと時間を割いて親切に教えてやるほどヒマではありません。せいぜい、その存在を心のイヤげものボックスへ放り込んでオシマイです。


でも、世の中にはそうした部分を知る事が重要だけれども、気づかないか巧みに隠し通されているかする人々がいます。

すなわち、政治家候補者、そして有識者と呼ばれるような人々。こうした人々が、日頃人権の大切さを説きながら、しかし、慰安婦問題に対して前回エントリーで示したような反応を返すとしたら?これは、問題だろうと思うわけです。

というわけで、今後、政治家立候補者、そして有識者やら文化人やらには、「従軍慰安婦問題をどう考えていますか?」と尋ねてみるのが良いかと思い、前回エントリーを書いてみました。ちょうど、都知事選参議院選が間近なことですから。その反応が予想通りの人もいるでしょうし、意外な反応を示すこともあるでしょう。

いずれにせよ、その人物が選良にふさわしいか否かを見極めるのに丁度いい質問になると思います。


さて、Twitterで、こんなことを書いている人もいました。

賛成者以外を一方的ラベリングするこの手の輩こそ一番傲慢異論者を人格攻撃するような輩が、人権を唱えてるんだぜ…(呆)

https://twitter.com/yamamoto8hei/status/730732963466379265

これに関しては、ドイツホロコーストについて、このような反応を示す人がどう扱われるか、扱われるべきか、で考えてみればいいでしょう。この問題に対して「どっちもどっち」という態度はとれないのです。それは自称中立にしかすぎません。

では。

2016-05-10 豪雨

[][]慰安婦問題についてどう考えているか言ってみたまえ。君がどんな人間であるかを言いあててみせよう


人を簡単に見定める方法を思いついた。

知りたい相手に対して「慰安婦問題をどう思いますか?」と尋ねてみること。

慰安婦問題は、外国人差別女性差別社会的弱者労働戦争責任、と様々の問題を抱えているので、その反応がその人間がどういう人物かの見極めになるでしょう。

例えば

慰安婦は気の毒だと思うが、すでに日韓条約解決済み

外国人差別と、戦争責任問題軽視の傾向があります。他人と目を合わすのがニガテなタイプですね。


戦場勝手売春婦が行っただけ/売った親が悪い

労働現場戦場についてナイーブすぎます。世間知らずだといわれませんか?


慰安婦はただの朝鮮人売春婦

外国人差別女性差別社会的弱者労働戦争責任問題全てを軽視しています。人生八方手詰まりでしょうけど、他人のせいすれば良いってもんじゃないですよ。


従軍慰安婦は高給取りで休みも取れたから性奴隷ではない

女性労働戦争責任問題に対して無頓着すぎます。他人から突然怒られたりするでしょう。


慰安婦はいたかもしれないが20万人というのは盛りすぎ

戦争責任問題回避典型例です。同様の手口はホロコースト南京事件でも見られます。自分の事を冷静で現実的なタイプと勘違いしてませんか?


アメリカや他の国にも慰安婦はいた/韓国軍ベトナム慰安婦問題を起こした

他人を引き合いに出して誤魔化す性格です。他人責任をおっ被せても、何も問題解決しませんよ。


強制連行した証拠がない/強制連行問題なんでしょう?

都合の悪いことから目を背ける性格です。小さいころ、通信簿に「やりたくないことから逃げ出す」と書かれませんでしたか?


従軍慰安婦問題朝日新聞捏造だ/韓国中国でっち上げ

手の施しようのないクソです。


コミンテルンの陰謀

病院へ行きましょう。


まあ、こんな感じで、回答によってどんな人間か見定めることが出来ると思います。

いずれにせよ、慰安婦問題を軽視したり被害者たちを嘲笑するような輩とは距離を置くほうが良いでしょう。


ブリア・サヴァラン20の格言

http://blogs.yahoo.co.jp/vergamot77/6537323.html

どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人間であるかを言いあててみせよう。

美味礼讃 (上) (岩波文庫 赤 524-1)

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2016-05-07 晴れ

[][]反反原発のイタさ

昨今国内原発再稼動を巡って色々あるわけですが、ちょっと見受けられる言葉がチョイチョイ引っかかるので意見を述べておきます。


アレな反原発派がイヤになったので反原発をやめた

時々こんなことのたまわる方が現れますよね。いわく、そんなことだから反原発活動は支持を失う、みたいなことです。しかし、こんな言葉相手にするのは馬鹿げています。

なぜ、反原発の考えを反原発派の好悪で決めたりするのでしょう?原発問題チェルノブイリ福島が示すように極めて広域にわたり多くの人々の生活に影響を与えます。その問題真摯に向き合おうとするならば、反原発派、とやらへの賛否くらいでその決心が揺らぐはずもありません。別に反原発派に属する必要などありません。自身のものとして、原発問題に取り組めばいいだけです。私も特にどこかへ所属しているわけではありません。自身判断として反原発に取り組んできましたし、これからも反原発であり続けます。

それを“反原発派に幻滅したからやめる”?

ずいぶん甘っちょろい人ですね。そんなレベルで原発問題を捉えるようなボンクラじゃ、そもそも反原発側に立ってくれてたって、物の役には立ちません。むしろ、原発推進側にいてくれて構わないくらいです。

もちろん、原発支持の立場を鮮明にしないまま、反原発を腐したいだけ、という事も考えられるわけですが、その場合だって、そんなしょぼい考えのヤツなら、相手にするだけ無駄というものです。

反原発派、の態度をいちいち詮索したがるようなバカ相手にするのはやめましょう。

アレな反原発派が反対するせいで、安全原発へのリプレイスが進まなかった。

こういうことをいう人は、完全に原発というものに無知ですね。原発リプレイス、など元々無意味にして不可能なのです。

まず、原発構造というものを考えてみましょう。大雑把には、核燃料集合体を収める圧力容器、それを格納する格納容器そして、発電機蒸気タービンから成っています。

そのどれをリプレイス、するのでしょうか?(燃料集合体を含めた)圧力容器でしょうか。しかし、圧力容器はいわば巨大なステンレスのボイラーで、格納容器内で容易に交換することは出来ません。放射線被曝のおそれも高いですし。そして、圧力容器と格納容器は一対で、つまりお揃いで造られているために、リプレイスしたら良いといわれるような初期型原発では、小出力のユニットしか使えません。初期型原発の発電能力20万〜40万kW、新型のものでは120万kWですが、わざわざリプレイスして出力を上げられなければ不経済です。格納容器も込みで交換となれば、それは事実上原発廃炉撤去、新設、を意味します。そんな不経済なことを電力会社がやるはずもないでしょう。だからこそ、電力会社は一ヵ所に続々と原発を新設したのであって、リプレイス、などという儲かりもしないことを電力会社最初から考えなかったのです。

ですから、原発リプレイス、などというのが絵空事なだけでなく、その絵空事が実現しないのを反原発のせいにしよう、という二つの意味イタいのです。

反原発派は、原発安全審査や決定に関わる人材利益相反だの原子力ムラの住人だと文句をつけるが、他に専門家はいるのか

そもそも原子力に関しては、二つの意味専門家はいません。原発はさまざまなシステム集合体であって、専門家、ではその全貌を把握することが出来なくなっています。

これは別に原発だけの問題ではありませんが、特に原発のように巨大で複雑なシステム場合問題顕在化しやすいのです。また、現場などでの状況は多重請負構造のために全体に伝わりにくく、その詳細は隠蔽されます。

もう一つの問題は、原子力はこの30年ほど不人気な分野で、ゆえに有能な人材などいない、ということです。すでにスリーマイル島事故の後から原子力に対して楽観的な見方をする人々は減ってきたのですが、チェルノブイリ事故の後、人材はほぼ払底しました。その時分に原子力分野に残ったのは、未だに原子力に夢を見るようなマヌケか、そこしか入れない無能か、どちらかです。ですので、彼らの福島での態度を思い起こせば判るように、総じて浅く、楽観的で、無責任です。特にいわば原子力ムラトップだった斑目氏はこんな人物だったりします。


フクシマ戦犯班目春樹原子力安全委員長が「原発事故天罰発言! 現体制にも引き継がれる御用学者無責任体質

http://lite-ra.com/2016/03/post-2053.html


新作マンガ一覧

http://ponpo.jp/madarame/lec5/list.html


自らの日記?で自己弁護しているつもりなのでしょうが他者からはドン引きされ、テレビインタビューでも見ている人を唖然とさせてしまうわけです。こんな人でもトップなのか、こんな人だからトップなのか、いずれにせよ、原子力人材無し、は致命的です。


原発を止めて電気代が上がると経済にダメージがある

これに関してはすでに「デカップリングでググレカス」で済みますが、少し例を挙げましょう。

昨年の電力需要は着実に減少していますが、日本GDPは(一応は)増加しています。


電力需要実績 2015年

http://www.fepc.or.jp/library/data/demand/__icsFiles/afieldfile/2016/04/28/juyou_k_fy2015.pdf


世界的にみれば、CO2排出が初の減少となりましたが、景気減速に見舞われているとはいえ、世界全体のGDPは増加しています。


CO2排出、初の減少見通し 2015年 中国石炭使用減少で

http://www.afpbb.com/articles/-/3069443


ですので、デカップリングが成り立つ今、原発を止めると経済が・・・みたいな脅しは無益です。もう少しましな話を捜しましょう。

あ、そうそう、

再生可能エネルギー投資額過去最高に、2015年に全世界で35兆円 (1/2)

http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1604/04/news026.html


だそうです。今後も、再生可能エネルギーは拡大必至な投資先なのですね。経済成長云々いうなら、こちらへ支出する方がよくありません?

ちなみに、原子力については沈没寸前の東芝アピールしてますが


東芝 原子力事業アピールで米の原発建設現場公開

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160504/k10010508861000.html


NECGコメンタリーシリーズについての紹介と日本へのメッセージ

http://www.jaif.or.jp/cms_admin/wp-content/uploads/2015/12/sp_necg_1208-0.pdf

米国経験では、既存原子力発電所は電力市場財政問題に直面し、電力市場新規原子力発電所建設奨励しないことが分かりました。

米国の電力改革プロセスは、通常は元の所有者と新しい所有者の間で期間限定(例えば、10年間)の電力購入契約を締結して伝統的な電力会社所有者の原子力発電所に関する権利剥奪しました。

これらの電力購入契約が失効するにつれ、電力市場と低い天然ガス価格によってマーチャント原子力発電所(注:電力自由化市場での発電炉/発電所)の損失が発生しました。このことにより、2基の運転中の原子力発電所(キウォーニとバーモントヤンキー)が早期廃止に追い込まれ、さらに2基の運転中の原子力発電所ピルリムフィッツパトリック)が早期廃止予定であり、10基以上の運転中の原子力発電所が損失により早期廃止に直面しています。2007年申請中だった25基以上の新規原子力発電所のうち、わずか2つの原子力発電所けが建設中です。(ボーグル3、4号機サマー2、3号機)。これらの原子力プロジェクトのどちらも、電力改革が行われなかった州にあり、どちらもかつての投資家所有の規制された電力会社公営電力会社が所有者です。 米国の電力市場がある地域では、新規原子力プロジェクトのいずれも前進していません。

原子力および電力自由化に関するアメリカ専門家からの意見です。すでに、原子力投資するのは無意味なのです。


安全であると確認された原発を動かす(のだから安全だ)

ということは、今までは安全確認もせず動かしていた、ということでしょうか?それとも、安全だと考えていたが、実は安全ではなかった、ということでしょうか?

もし、前者なら過去の態度に問題がありますし、後者なら現在でも同じことが当てはまるだろう、と言えます。なんといっても、原発過去トラブルが起こるたびに「今後は安全を最優先に努めます」と言いつづけて来た訳ですから。

原発事故はなぜくりかえすのか (岩波新書)

原発事故はなぜくりかえすのか (岩波新書)

震災による原発事故について東電首脳らの責任を追及しても意味はない

これも同じです。事故地震による被害によるもので想定外だったのなら今後も同じです。想定出来ないような状況が発生するなら、原発は動かすべきではない、と云えるでしょう。

想定外、というのが嘘であるのならば、その想定を無視した輩、たとえば国会津波による事故危険性を指摘されていたのに居直って見せて、しかも現在でも「世界高水準の安全確認された原発を稼動させる」とかのたまわる、無責任恥知らずの男*1を弾劾すべきですね。


私は必ずしも、原発即時廃絶は現実的ではない、と述べる人を十派一からげにするつもりはありません。

たとえば、「チェルノブイリの祈り」を書いたスベトラーナアレクシエービッチ氏はインタビューに対して以下のように述べています。


チェルノブイリ福島 核惨禍描いた作家科学は無力」

http://www.asahi.com/articles/ASJ470PC3J46PTIL01Y.html

(前略) ――核と決別できますか。

 「私は、今すぐ原子力禁止を求める立場ではありません。将来的には他のエネルギーに代わると思いますが、それはまだ現実的ではありません。ただし、すべては厳しいコントロール下でなければなりません。3月のベルギーテロでは、原発破壊しようとしたと伝えられています。もちろん、人類原子力に代わるエネルギーに到達するはずです」


彼女チェルノブイリ問題について長く深く取り組んできました。その体験の上で述べる「現実的意見には傾聴すべき点があるでしょう。

ですが、いわゆる反反原発の人々は、こうした被害者被災地に向き合ってきていません。そのことはハッキリと透かして見えるので、彼らの「現実的」な意見など聞くに値しないのです。

反原発の人々というのはしょうもない存在ですが、一番しょうもないのは、自身がそのしょうもなさを意識せず、自身を「冷静で感情的でなく、科学的で現実的」と捉えているところですね。では。

[]あやまらないでください

自転車で走っているとき歩行者を追い抜くため声を掛けることがある。その時に「ごめんなさい」と謝られる。ひどく恐縮されるので、こちらがいっそう恐縮してしまう。全然、悪いことなどありませんので、謝らないでください。

[]ダンナさん、御主人とは呼びたくない

既婚の女友達と会話していて、彼女パートナーをどう呼んだらいいのか考えてしまう。

彼女パートナーを「ダンナ」や「うちの主人」と呼んだりするので、相手に合わせて会話したりするのだが、「ダンナ」と呼ぶのはどうか、とも思うわけです。彼女達は特に隷属的関係意味など意識せず使っているのだろうけど、こちらの方からは「ダンナさん」と呼ぶのはちょっと躊躇われるところなので、何か良い呼称があればな、と考えるのでした。

*1皮肉が通用しないと何なので書いておきますが、安倍晋三のことです。彼は2006年共産党吉井議員福島での津波による被害想定について問われたのに、木で鼻をくくったような答弁を行いました。当時、キチンと対応していれば福島事故は防げたかもしれません