Comments by Dr Marks

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薄気味悪い宗教や思想の後は薄気味の悪いホロコーストの女看守たち(というわけだが、男ではなく女が言っている)

ウェンディー・ローワーという女性研究者によると、女性がホロコースト推進に果たした役割は、予想以上のものであったそうな〔http://nyti.ms/aT3SHx〕。彼女はワシントンのホロコースト博物館(スミソニアンのお隣で余も一度行った)に勤務していたが、今はドイツ在住でミュンヘン大学で教えたりしているらしい。彼女の研究は、1990年代にウクライナで調査したことから始まっている。

ウクライナキエフ市から125キロほど離れたズィトミールの町にウクライナ強制収容所本部があった関係上、多くのドイツ語の記録が残っていたからだ。ホロコーストの企画や運営・実行の主役は、彼女によると、やはり男性であるが、女性も予想以上に加担していることがわかった。全収容所の女性看守等のの数は5,000人で収容所全従業者の10%に当たる。

彼女らの多くは自らの志願であり、役割は看護婦だったり教師だったりするが、ユダヤ人から取り上げた商売を継続する者もいた。ドイツ本国から来て、ウクライナをドイツ化するわけであるが、どうも日本の満州開拓・支配を髣髴させる。彼女らの多くは、下層階級や農村の出ということであるが、当時のドイツなら国民の大半がそうだったのではなかろうか。いずれにしろ新天地ウクライナで一旗上げようとしたドイツ女たちのようだ。

この記事の中にはお馴染みの有名な女性看守の名前や兇状が載っているが、それこそ薄気味悪いので書きたくない。お望みの方は勝手に読んで欲しい。彼女らは東ドイツあるいは西ドイツで裁かれ、死刑や終身刑の判決を受けた。しかし、中でも通称(皮肉にもユダヤ名)フロイライン・ハンナ(訳してハンナ嬢)と呼ばれたアルトファータ・ツェレは、ドイツに逃げ帰り社会福祉に携わっていたが、訴えにより1970年代と1980年代の二度裁判にかけられた。ところが年月による証拠等の風化によって有罪になることはなかった。

今もイスラエルに存命のモーゼス・メッサー氏によると、この女のしたことは今も忘れることのできないサディズムの極致だそうだ。これもやったことが記事にあるが、余は弱虫なので訳すことができない。勝手に読んでくれ。しかし・・・女、女、と決めつけるのはな。