ヨーロッパの高速鉄道旅行促進機関“Railteam”
当欄の「BBC Worldの“トラベル・ナビゲータ”」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20070507で紹介したFast Track(Travel Navigator) http://www.bbcworld.com/Pages/ProgrammeMultiFeature.aspx?id=53という番組で、ヨーロッパの高速鉄道旅行促進機関“Railteam”が取り上げられていた。
Railteamは、DB (Germany), SNCF (France), Eurostar (UK, France and Belgium), NS Hispeed (Netherlands), ÖBB (Austria), SBB (Switzerland) and SNCB (Belgium)の7カ国の鉄道が共同で、ICE、 TGV、 Eurostar、Thalysなどの高速鉄道を使った国際間鉄道旅行を円滑に行えるよう促進する機関だ。もちろん、空のアライアンスSky Team http://www.skyteam.com/JA/index.jspを意識したネーミングで、短距離のフライトに比べ鉄道は二酸化炭素排出量は約1/10で済み、自動車旅行に比べてもエネルギー消費が1/2〜1/3で済むと、環境に優しいことを強調している。
“Railteam”のホームページhttp://www.railteam.eu/en/を開くと、トップページに参画鉄道会社のPossible departure pointとなっている都市をクリックすると1時間から6時間まで高速鉄道で到達可能な都市が次々に図示されていく。
トップバーのHigh-speed rail : the futureを開くと2020年までの高速鉄道専用線の建設予定図が現れる。個人的には、ウィーンまでの路線が予定されていないのが気になる。
空のアライアンスに対するライバル意識からか近い将来には“train mile”も導入予定という。遅延の際は、一本後の列車の席を円滑に提供することも謳っている。09年早々には、各社の予約システムの統合も予定されており、インターネット経由で旅行者が予約できるようになるのも時間の問題だろう。
国境越えの鉄道旅行をスムーズに行う機関と言えば、今はなくなったノスタルジックなヨーロッパ横断特急(The Trans Europ Express=TEE) http://homepages.cwi.nl/~dik/english/public_transport/TEE/を思い起こさせる。“Railteam”は21世紀の新幹線版TEEネットワークを目指すのだろうか。
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