■■ギャンブラー('71米)

ギャンブラー [DVD]
監督:ロバート・アルトマン
主演:ウォーレン・ベイティー、ジュリー・クリスティー、キース・キャラディン
エドモンド・ノートンの原作小説の映画化。あえてジャンル分けすると西部劇ドラマだけど、例えばジョン・ウェイン型の西部劇とは対極の位置にあるもの。主人公のベイティーは女々しいギャンブラーで、殺し屋との勝負には勝つが、最後はさびしく(そして人知れず)死んでゆく(その愛人の娼館の女将(クリスティー)は、ベイティーが死ぬ瞬間にも阿片窟にて阿片を吸っている)。レーナード・コーエンの歌が要所要所で流れ、ナレーションと言うか主人公の心象風景を語る。他には、シェリー・デュヴォール、レネ・オーベルジョ、バート・レムゼン、ウィリアム・ディヴェイン、マイケル・マーフィーら。キャラディンを橋の上で撃つkidの愛称の殺し屋は、マンフレッド・シュルツ。
McCabe & Mrs.Miller、Warner Brothers、2h01

well#2


■I Wish You Well / Radiator
77年にロケットからデビューしたレイディエーターは、リンディスファーンのアラン・ハル(g,vo)を中心に彼のソロに加わっていた面々〜ケン・クラドック(kb〜元ハッピー・マガジン)、ピーター・カートリー(g〜元リフ・ラフ)、コリン・ギブソン(b〜元スナフー)、テリー・ポップル(ds〜元スナフー)、レイ・レイドロウ(ds〜元リンディスファーン)〜が加わった新バンド。結局リンディスファーンの再結成で、1枚きりで自然消滅してしまうのだけど、77年と言う時代に即したポップロック的な音作りがおもしろい。とはいっても第2期リンディスファーンもその傾向があったが・・・
"Spittin' In The Wind"や"Madmen & Loonies"は、あの時代らしいポップロックで、まもなくチャートがパンクそしてニュー・ウェイヴで埋め尽くされる前の音だ。とは言ってもリンディスファーン時代からのアラン・ハル節ともいえる"I Wish You Well"の気持ちよさは格別だ。今ではブリティッシュAORなんてあいまいな言葉で語られる(AORと言うなら、少なくとも78年以降の音にして欲しい)が、クリス・レインボウにも通じるメロディアスな世界。79年にハル名義でシングル・カットされている。
78年に出た3枚目のソロ「Phantoms」とは6曲がダブる内容だが(どうせなら2in1で出して欲しかった)、いかにもこの人らしいメロディーが素敵。