10010★★ある日わたしは('59日本)


監督:岡本喜八
主演:上原美佐宝田明上原謙三宅邦子宮口精二水野久美山田真二
喜八第4作。これも未ソフト化の1本ですが、そのわけはわかる気がします。石坂洋次郎の原作の文芸ものですが、発想がいかにも古くさい。主演はもうやめたくてしょうがなかったのを説得しての起用となった上原美佐*1で、喜八作品には3本出てますが、これが一番大きな役。いわゆるメロドラマで、婚前セックスを認める奔放な水野久美と、悩む上原(その悩み方も一風変わってますが)が対象的に描かれますが、上原の母、三宅と宝田の父、上原謙が昔恋人同士だったという因縁話になってどうも暗い。やはり喜八にはこういう話は似合わないのです。子役で星由里子、そして後の田村奈巳(ここでは田村まゆみ〜おさげ髪がかわいらしい〜)が出演。
1h35

let's#2

Hatfield & The North

Hatfield & The North

10028■Let's Eat Real Soon / Hatfield & The North
73年にリリースされたハットフィールド&ザ・ノースのデビュー盤はアナログ時代から特にA面ばかり聞いてました。というかA面後半の"Aigrette"や"Rifferama"で満足してしまったからなんですが… B面は"Big Job No2"あたりから気持ちよくなってきまして、ノーセッツのコーラスから始まる"Lobster In Cleavage Probe"は後半熱っぽい演奏が続きます。そしてフィル・ミラーのgソロで始まる"Gigantic Land Crabs In Earth Takeover Bid"で大円団となるのです。
さてマナー・スタジオでレコーディングされたファーストをリリース後、サターン・スタジオでレコーディングされたシングルがボーナス・トラックとして収められています。
この"Let's Eat Real Soon"はリチャード・シンクレアのvoをフィーチャーした歌ものの小品で、デイヴ・スチュワートの歪ませたorganが決めのフレーズを盛り込んだり、クールなミラーのgソロがあったりとハットフィールズの音楽性をコンパクトにまとめた名曲です。とりとめのないシンクレアのvoもとりあえずあのけだるい声が聞ければいい、という感じですが。
そのB面の"Fitter Stoke Has A Bath"もvoものですが、もっと内省的でジャジーです。この2曲のボーナスはVirgin盤CD、Caroline盤CDも同じなんですが、今回のEsoteric盤CDには、Virginのコンピ「V」(指6本の有名なジャケ)に収録され今まで未CD化だった"Your Majesty Is Like A Cream Donut incorporating Oh What A Lonely Lifetime"が収録されています。74年のセカンド「Rotter's Club」収録のヴァージョンとは別ものらしいですが、名盤の誉れ高き「Rotter's」は持ってましたけどちゃんと聞いてなかったのでその違いはよくわかりません(^^;