『女王の花』 和泉かねよし著 素晴らしいっ!

女王の花 2 (フラワーコミックス)


まださわりしか読んでいないけど、これはっ!。


これは、まず間違いなく一級のファンタジーだ。マクロの深刻さが、ちゃんと描かれている。構造的には、『黎明のアルカナ』と似ているんだけどねぇ、、、これは全然違う。政治がちゃんと作者分かっている。まぁ、逆を言えば、それだけ話が暗いってことで、どっちが人気があるか?と言えば、もしかしたら微妙かもしれないけれども。

『みそララ』 宮原るり著 会社共同体に絆を求めることは?

みそララ 2 (まんがタイムコミックス)

評価:★★★★4つ
(僕的主観:★★★★4つ)

おもしろいー。いつも思わずお勧めを買ってしまうの『DAIさん帝国』で素晴らしいといわれていたので、ずっと気になっていたんだが、読みました。凄い面白かった。凄い好きです。あと、途中で『恋愛ラボ』の「ワイルドの君(笑)」が出てきたところは、シェアワールドとの良さで、うーん、とうなってしまった、いい、これいいですよ。


何が面白いのか?って


この系統を、なんとなくわかったきたんだけれども、これって会社生活の日常に絆を求める話なんだ。


この文脈で読むと、日常四コマ漫画の社会人系統の話は、すべて説明がつくと思う。日本社会は特に、会社組織に、絆や「帰るべきところ」という感情的な情緒性を求めて、組織が共同体に展開しやすい傾向がある。まぁ社会学では有名なお話。って、つきあいこそあれ、海外の国で海外の組織に勤めたことがないから、それが日本特有か世界共通なのかわわからない、、、。けど、言っている意味はわかりますよね?。

日本資本主義の精神 (B選書)


この漫画は、ある中堅の商社が潰れて無職になった4年目くらいの女性が、小さなデザイン会社に入社して、、、がんばって成長していくうちに、そこの仲間と、楽しい日常を繰り広げていく、、、という話。


リカってば! 1 (まんがタイムコミックス)


これって、僕が好きでいつも読み返している(けど連載がどうも止まったままーーーどうなっているんだ?次の巻は?)『リカってば!』なんか読んでいて、いつも思うんだけど、こんな高校の学園生活青春ものみたいな会社生活の日常なんてあるわけねーーーだろーーーー!!!(笑)ってやつ。少なくとも、僕にはなかったぞー。そもそも、リストラ真っ盛りのころに入社しているので、若手の女性は皆無だったし、、、うう、もっと若者がたくさん集まる業種にすればよかった・・・(涙)。その上、殺伐と仕事ばかり全力投球していた20代の会社生活には、こんな学園ドラマみたいな、惚れたはれたとか、かっこいい先輩とか、仲のいい同期とか、、、学園生活を彷彿とするような関係性なんて、見たことなかったぞ。


・・・って、まぁそうはいっても、まぁ確かに、僕の最初についてくれたアシスタントのお姉さん(ちゅーか姉御)は、すげぇ酒豪で、よくに仕事の愚痴で日本酒酌み交わし(笑)にいってて、その人は、僕の仲の良かった先輩と結婚したので、いまも家族ぐるみで仲良くしてたり、、、思い返せば、たしかに、長い日常を過ごしているので、会社の中で、とてもたくさんの思い出はある。ある種の絆というか、会社共同体的な「仲間」の思思い出。・・・社内恋愛とかそういう色っぽい話が、1ミリもないのが悲しいが(苦笑)・・・。まぁ僕は、外で狩りもできないような男は男じゃない!とか言って、社内恋愛を嫌悪してたので(←物凄い偏見)、社内の女性をそういう目で見たことがなかったからかもしれないんで、もしかしたら、社内でもそういう仲のいい付き合いがあったのかもなーとか思うが、、、まぁ、興味なかったからいいや。なんというか、それにしても、学校共同体における日常みたいなものは、社会では限りなく成立しにくいと思うんだよね。どうなんだろう?。少なくともぼくは周りで見たことが、ほんんとどない(笑)。


ああ、なんか話が自分の話になって何言っているかわけわかんなくなっているな、、、えっとね、何を言いたいかというよ、会社生活の中で、関係性が共同体的になるのって、いまの時代あまりないと思うんですよ。もちろん、そもそもがそうなりやすい日本社会で、かつ条件が合えば、いろいろ発生するとは思う。たとえば、個人的には、リクルートなんかいつもこのノリだよなっていつも思う(笑)。けど、それは特殊な場所。基本的には、『リカってば!』とか『みそララ』のような会社が学園生活の日常のような絆が結ばれていくようなことって、ファンタジーでしかあり得ないと思うんですよ。だって、そうでなければ、会社が大リストラやって、グローバルスタンダード?に向かいつつある、この10年。日本が先進国中最大の自殺者を生むはずがない。それは会社共同体から見放された、、、、会社共同体という名のファンタジーが壊れていくアノミーゆえだから。


・・・・・なんか、書いてて、凄い面白い話だったのに、暗い気分になってきた(苦笑)。いや、だからあり得ないファンタジーを求めているとかうんぬんとか、、ちょっとあまり面白くない視点だな、、、。いいや、この話はいったんここで終わらせよう。ちょっちちがう文脈で語りたかったのだが・・・。


恋愛ラボ 1 (まんがタイムコミックス)

C級さらりーまん講座 (第1巻) (ビッグコミックススペシャル)

『黎明のアルカナ』 藤間麗著 残念・・・・

黎明のアルカナ 6 (フラワーコミックス)

うーん、、もうちょっといいかなーと思ったが、、、、残念。少なくとも、僕は読むのがしんどくなってきた。たぶん好きな人はいっぱいいると思うし、、、★2は僕にとっては酷評なので、そこまで、、、、とは思うけど、うーん、★3のまぁ読めば面白いよ、とは思えないな、、、、。少なくともぼくには、あまりのマクロの描き方の甘さに、感情移入ができない。1巻の絵柄とか、マクロの設定とか、素晴らしくいいファンタジーの香りがあるんだけど、、、、設定が全部「上滑り」している。。。。。かなり深刻なマクロの問題を抱えている世界観で、動物の体を持つ半獣半人の亜人という設定や、髪の毛の色で格差や差別が強烈な世界、、、その設定や赤毛が差別されているのに王族で赤毛の御姫様、、、などなど、マクロの仕掛けは見事なぐらいなんだが、、、、悪いけれども、作者がとても勉強不足。だって「その設定が持つ意味の深さ」が全然わかっていないんだもの。エンターテイメントであるからにはミクロの設定で、どの王子がかっこいいとか、誰と誰がくっつくとかそういう少女漫画の基本テーマに忠実であるのは、決して悪くはないけど、、、けど、「このテーマ」・・・差別を描く根本に据えているのに、この勉強不足というか、深さの甘さは僕には、ちょっとなー。ちょっと酷評になってしまったけれども、こういった少女漫画や少女小説のテイストからスタートして、究極のレベルまで突き進んだ、須賀しのぶさんの『流血女神伝シリーズ』のような存在を知っているだけに、うーん、、、思っていたのと違ったな、と思ってしまった。絵柄はすごい好きなんだが、、、、。

帝国の娘〈前編〉―流血女神伝 (コバルト文庫)

ふとなぜか思い出した、、、、

リトルウイッチ・・・好きだったんだよなー。大槍さんのは絵が好き。全部は時間がなくてやれてないけどー。そんで、ここの作品は、なんというか、いくら考えても★3つにしかならないんだけど(笑)、とにかく好きなんだよねー。主人公の動機設定も非常に甘いし、オチもよくわからんケースが多いし、なのに、何か引き込まれる。『ピリオド』も、最初の小羽ちゃん天文台のカギを見つけるシーンとか、本当に胸に残っている。なんなのかなー、なんなんだろう。。。こういうのって、御伽草子的な物語の力ってやつなんだろうって、いつも思い出す。複雑なマクロの設計がなくとも、ミクロの動機がセットされたドラマがなくとも、そこに世界があるだけで、ちゃんと物語になってこと。。。ここって、なんかすごい物語の謎が隠れている気がするんだよね。というのは、主人公に、ほとんど動機設定もなく、マクロの設計もなくて、それでいて物語がちゃんと進むし引き込まれるんだもの。それってなんだろう、なにがエネルギーに、ドラマトゥルギーになっているんだろう・・・。いやほんと、ただのエロゲーなんだけどさ(笑)。僕の数少ないエロゲー歴の中の一つ。カルテットとかロンドリーフレットとか、好きだったなー。なんだか今日、急に思いだした。

ピリオド

Quartett!~THE STAGE OF LOVE~(カルテット!~ザ ステージ オブ ラブ~)(通常版)