エイベックスの松浦社長は所得税の累進性が強化されれば海外に行くらしい
エイベックスの松浦社長が、所得税の累進性が強化された場合には海外に行くとつぶやいています。純朴というか、単純というか、大学生じゃないのだからもう少し思慮深い発言をされた方が良いのではないかと思います。
その後、この発言に対して「脱出できない平民は苦労して生きろと?」とか、「卑怯者ですね。」などとコメントが寄せられていますが、どれも間抜けなコメントです。そんなことよりも本当に海外に逃げられるのかを考えた方が良いですね。
所得税は、その人がどこに住んでいるかではなく、所得の源泉がどこにあるかで納める国が決まります。住所だけ変えたって何の意味もありません。住所を変えるにしても一年の半分以上を別の国で過ごさねばなりません。
エイベックスの社長さんが一年の半分以上を海外で生活するなど可能でしょうか。簡単に社長を辞められるんでしょうか。辞めて海外に行く分にはどうぞご勝手にと思いますが、収入もなくなります。その点をわかった上で発言しているのでしょうか。
もし、おかしなスキームを組んで所得の源泉を日本から海外に移転するのであれば、それなりの覚悟が必要です。下手をすれば脱税犯として指名手配なんて話にもなりかねません。税金を支払うというのは国民の義務ですから重たいものです。どうしてもやるというのであれば、日本の土を二度と踏めないかもしれないという覚悟を持った上でやっていただくしかありません。
そもそも、海外に逃げて税金を払わないなどという発言は、コンプライアンスが求められる上場企業の社長の発言としてあるまじきものです。はたして大丈夫なんでしょうか。
世の中の人は簡単に海外に逃げられると思っているようですが、海外に所得を移転するということは非常に大変なことなんだ、下手をすれば犯罪者になってしまうことなんだ、という認識を持っていただきたいものです。