ながおかドキドキ通信

 G・馬場が着た還暦のガウン

 (98年1月の還暦を祝って行われた試合ではおったガウン。手前は愛用したリングシューズ)
 新潟のスポーツ(県立歴史博物館)
 19日から県立歴史博物館=長岡市関原町で「新潟のスポーツ」が始まった。26日から開幕する「トキめき新潟国体」とそれに続く「全国障害者スポーツ大会」を盛り上げようと始まったプレイベント。
 戦前から現在まで県出身スポーツ選手の活躍を写真パネルも含め約300点があますことなく伝えている。その中でひときわ異彩を放っているのが、99年1月31日、享年61歳でこの世を去ったプロレスラーのジャイアント馬場のコーナーだ。世界の強豪レスラーと数々の名勝負を演じた時に履いただろうと思われる大きな黒皮のレスリングシューズ。亡くなる1年前、還暦記念試合ではおったオレンジ色をベースにした鮮やかなガウン、さらには日本プロレス時代の「第8回Wリーグ戦」決勝で今は亡きウィルバー・スナイダーを下して初Vを手にした黄金色のトロフィーなどが見る人の郷愁をさそっている。
 55年、三條実業を中退してプロ野球巨人に入団。投手として二軍でそれなりの活躍をしたが59年に同チームを自由契約大洋ホエールズに入団が決まったが風呂場で滑って右腕をケガ、野球選手を断念して当時の力道山率いる日本プロレスに入門。60年、9月30日、台東区体育館で晴れてプロレスラーとしてデビュー。桂浜を下し白星を飾った。その後は力道山に見込まれ2度の米国武者修行。プロレスラーとして異例の英才教育の旅に出ている。
 黒のレスリングシューズには幾多の名勝負、おそらくリングに上がり続けた最後まで履き続けただろう思われる痕跡が偲ばれる。オレンジ色をベースにした還暦のガウンからはG・馬場が日本という国に「プロレス」というプロスホーツをどうやってプロ野球、サッカー並に根付かせるかということを考えていたのではないのではないろだうかということが伝わってくる・・・。
 晩年「明るく 楽しい 激しいプロレス」をモットーに盛況を誇り、元子夫人が試合会場で売っているプロレスグッズの売り場横であの巨体を椅子におろし葉巻をくゆらしながら全日本プロレスの社長として「今日の客の入りは・・・」と入場者を見渡していたG・馬場。そのユーモラスな姿は、もうまぶたの中にしか見えないが故人が理想とした夢のプロレスはいつの日かきっと達成されるだろう。
 「新潟のスポーツ」11月8日まで。開館時間は午前9時半〜午後5時(入館は午後4時半)。入場料は一般500円、高校・大学生200円、中学生以下無料(20人以上は団体割引あり)。Phone0258(47)6136。