ゴミ箱から失礼いたします

第5回MF文庫Jライトノベル新人賞・優秀賞受賞作。
主人公は普通の高校生。ある日、抗えない欲求から学校のゴミ箱に入った所、出られなくなってしまった。クラスメイトの少女から告げるには、妖怪ゴミ箱男になってしまったとの事で...と言うお話。コンプレックスから妖怪になってしまい、そのコンプレックスを解消しない事に元に戻れないと言う設定で、ゴミ箱から出られなくなってしまった主人公と、妖怪に頼られるヒロインを中心としたコメディです。

どことなく不思議な雰囲気のある1冊。緩い感じで淡々と進むコメディで、出てくる妖怪は片っ端から変な奴ら。どこか変なキャラばかりなので、話も普通の日常から少しだけ変な方向に向かうのですが、それが上手くまとまっているのは良かったです。ただ、個人的には、ちょっと淡々とし過ぎていて物足りない気分でした。後、何で妖怪になってしまうのか? と言う説明部分が、そんな方法なのか...と、ちょっと拍子抜け。
多分、細かい所は気にせず、主人公とヒロインの変な関係をユルユルと見守りながら楽しむのが良いような。ノンビリしていてちょっと不思議な雰囲気の作品が好きな人はハマりそうだなぁと思いました。