タロットの御主人様。 ぷちあそうと。

シリーズ新刊は短編集。本編は殆ど進まず、シリアスな展開も少なめで徹底したハーレムラブコメ。あまりに安定しているので特に思う事も無く、ラブコメ好きとしては普通に楽しめた1冊でした。ヒロインの数が多いのに、ちゃんと皆に見せ場があるのが素敵です。
個人的にはラストのアメジスティアの話がとてもお気に入り。元々自分がツンデレ好きだと言うのもありますが、それにしたってこの展開は切なくて素晴らしい。微妙に見えるデレ加減が最高です。嫉妬しようにも状況が許さず、既に諦めの域に入っているアメジスティアを引っ張り出して、最後には笑顔にする。主人公とヒロイン達の行動力に拍手。
でも、今後の展開を考えるとかなり辛いなぁ。何がどうなるのかは分かりませんが、少なくとも穏やかな展開が待っているとは思えません。ここまでの覚悟を決めたアメジスティア。これが最後の笑顔だった...なんて事にならなければ良いのですが。良いキャラなので、最後には幸せを掴んで欲しいです。