GENEZ-4

傭兵育成校に通う主人公とヒロイン達のお話・4冊目。今回は海外で臨海学校!! ...しかしその実態は軍用艦を使った訓練旅行。その訓練中、船が襲われ、謙吾のGENEZが何者かに盗まれてしまい...と言う展開。

3機目のGENEZが登場し、これで主人公サイドの戦力がさらに増強...と思わせた所で起こる襲撃、そして奪われるGENEZ。普段はGENEZがあるから、基本的に有利に戦闘が進んでいましたが、今回はそのサポートが無く、生身での奪取作戦だったためか、緊張感がいつもよりあったような気がします。でもこのシリーズはどんな絶望的な状態になってもひどい展開にはならないだろうと言う先入観もあって、そこまでシリアスな気分になる事もなく、サクサク読めて楽しかったです。
しかし、敵に囚われた時の彩離の涙がちょっと意外でした。いつも強気だし、傭兵としての訓練を受けているから、こう言うのにも耐性があるのかと思っていたのですが...よくよく考えたらまだ高校生。何事もないかのように受け流すのは無理だよなぁ。戦闘中は皆物凄く強いから、ふと忘れがちになってしまうけど。
これまでライバルとして戦ってきたバビロン・メディスンの武田。今回は完全に敵ではなく、むしろ味方っぽいポジションになっているのが面白い。自分の相方に対して冷たく当たるくせに、肝心なところでは大事にする所とか、完全にツンデレキャラですね。そのうち主人公達と本当に共闘しそうな気がする。
また、こども学長ことアイナの可愛さが素晴らしかったです。いつもはとても冷静なのに、セルジュの事になると抑えが効かない。淡い恋心が心を掻き乱す様が凄く好き。読んでいて、ニヤニヤが止まりませんでした。
こんな感じの1冊でした。最後が良い所で終わっているので、続きが楽しみ。