□月 ●日  No2163 朝倉製本所

うん、三馬鹿よお前の言いたいことはよくわかる。 あのスペルカードシステムを策定した邪悪な魔女がうわ言のように言う
「混怪」とやらの正体についてだな。 太子様に対して後ろで震えている二人が妙に印象的だがお前らにはたぶん危害は与えないから
大丈夫だと思うんだよね。


今、あの女は極道入稿に失敗して妖怪を総出で萃めて驚異の朝倉製本所を形成しているところだな。
スペルカードシステムを製本に使うというからどうするのかと思ったけど、これ最後に折るところは自分でやるしかないのな。
しかもお礼金につられて、ゾンビ製造元とか、なんか集まっちゃいけない奴が何匹かいるようなのだがこれ大丈夫なのだろうか。
それ以上に少額の金で買収される妖怪のなんと多いことか。 夜雀あたりは参考にしたほうがいいんじゃないか。


このアルバイトじゃなかった朝倉製本所。一応出来高制になっており、適当に仕事をしたらお金が入らない仕組み。
見よ、シーケンシャルに仕事をするためだけに最適化された宮古芳香の姿を。手袋をきちんとつけて肌が破けて原稿が汚れないように
改良されているあたりなかなか気合が入っているではないか。


ところで、開催までに24時間 さらに移動時間を含めると12時間を切っているのだがこれで間に合うのだろうか。
それにしても、よくもまあ大物を萃めてきたなと思うんだよ。しかもほぼ全員これが何を意味している本なのかさっぱり解っていないのが
とても受ける。 ここに書いている内容もきちんと魔術であぶり出し処理しないと全貌が見えないのだから至極当然なのだが。


出来た原稿を段ボールに詰め込んで月面経由でマスドライバーを使って運べば大丈夫と朝倉と綿月のアホが力説していますが
たぶんそんなことをしたら徹夜している人に衝突するのではないかと色々不安です。
その件を尋ねると、徹夜組はルール違反だから段ボールが衝突しても合法とか言って頭が痛くなりました。
まあ、実際はきちんと受け取る仕組みが確立しているんですけどね。


個人的にはもう二度と極道入稿はご勘弁いただきたいと思う次第です。
たぶん無駄だと思うんですけどね。
というわけで三馬鹿の皆様これだけの書物があればもっと違うことに使えるなんてごもっともなことは言わないでいただいてですね。
はい。