まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

緋弾のアリアⅩ 禁忌の双極

緋弾のアリア (10) (MF文庫J)

緋弾のアリア (10) (MF文庫J)

  • ストーリー

突然現れた謎の二人組、ジーサードとジーフォースによって壊滅させられたアリアたちバスカービルのメンバー。
彼女たちを救うため現場に向かったキンジは、ジーフォースに「お兄ちゃん!」と迫られる。
戦う意志はないというジーフォースを連れ、武偵高へと戻ったキンジだったが……。


表紙のインパクトがものすごい第10巻。似合ってるけど。そんなこんなで2桁突入です。


またどぎつい新ヒロインが登場してしまいました。スケールアップするのはバトルだけではないようで。
危険度でいえばあの白雪さんにも負けていません。容赦がないだけもっとひどいかもしれない。キンジ、今度こそ本当に刺されるんじゃないでしょうか。
そのキンジさんですが、今回の彼は特にひどかったですね! かなめじゃなくてもこれは怒るってもんですよ。
これで本人は女の子を落としているという自覚がないっていうのがもう、救いようがないというかなんというか。
風魔とワトソンは置いといて、凄かったのはアリアです。
あの不器用で意地っ張りで、あと一歩が踏み出せなかったアリアが、遂に! ああ! 遂に!
これを待ちわびていたのです。ああ、めちゃくちゃ可愛いなあもう。頬が緩みっぱなしですよもう。
逆に言えば、アリアにここまでさせてしまうキンジさんの鈍さこそが本当に凄い。天然記念物にすべき。
長いことかかりました。これで流石のキンジさんでもちょっとは気付いてくれるんじゃないかなあと、淡い、期待を……。無理かなあ……。
かなめの扱いは、なんとも微妙なところですよね。
妹というのがどういう意味なのかはまだ分かりませんが、とりあえずかなめに対してのキンジはいかにもお兄さんという感じで、面倒見の良さが前面に出てました。
恋人としてではないけれど、かなりいい雰囲気になっていたような気もします。
ワトソンといい、有力候補の登場が続いているので、アリアたちには頑張ってもらいたいところです。


今までの敵も大概でしたが、ジーサード・ジーフォースはまさに破格の戦闘力。
正直言って次元が違います。ヒステリアモードでも太刀打ちできるかどうか。
それにしても、吸血鬼の次は最先端科学ですか。もはや何でもありの様相を呈してきているけれど、多彩な敵ゆえに毎回違ったバトルが楽しめるのはこの作品の良いところですよね。
もっとも、本格的なバトルは次に持ち越しのようで。オロチも揃ったことだし、ヒスキンの本気が楽しみでなりません。


ある意味シリーズ史上最大に危険な修羅場へと突入して、次回へ続く。
どうしてキンジはこう、余計なことをしてしまうんでしょうね。アリアに続いて白雪ですか! 設定を間違えたのはあんたの方だよ!
一度思い込んだ白雪さんは止められない。これからどうなってしまうのか、楽しみなような、怖いような。
あの件以来出てこなかったアリア、ジーフォースに残る謎など、気になることがたくさん残っています。次巻も待ち遠しいですね。


ヒルダが予想以上に可愛かったので、さらなる活躍に期待。