ハーバードER記

Ars longa, vita brevis.

日本 vs. 南アフリカ

 

 

僕がラグビーをやっていたのはもう20年前(中学の部活、かなり本気でやっていた)。

そのころも南アフリカは強かった。

一方の日本はW杯出ても全く勝てない世界的には弱小チーム。1989年に得たスコットランド戦の金星がいつまでも語り継がれるくらいだから。

今回も日本のいるリーグの代表国を見る限りやや諦めていた。

 

 

この試合に勝ったことは素晴らしい。

しかし何よりも、残り数分で引き分けほぼ確定というところで勝ちに行ったところが印象に残った。やみくもにリスクをとるのとは違う。彼らは自分たちを信じたからこそ、冷静に計算して大一番でリスクを取ったはずだ。

 

 

自分を信じる強さほど得難いものはない。

普通の人間にできることではない(できない多くの人間は学歴・経歴・Facebookの「いいね」にすがって生きるしかない)。

なぜならそれは一朝一夕にできるものではないから。

自分を信じる強さは日々の絶ゆまぬ鍛錬でしか、一瞬でも妥協しなかったという記憶からしか生まれないものだから。

 

 

PIになる?

PI (Principal Investigator)というのは様々な定義があります。

 

いままでにも、小さなグラントもしくはunfunded studiesで幾度かの"PI"をやってきましたが、これはあくまで研究チームのポジションとして。

 

もう一つの意味は"research group leader"または"head of the laboratory" という感じ。僕には独立するほどのお金と責任(および能力)はなし。

 

先週嬉しいニュースがありました。初めてのNIHグラント挑戦でR21グラントがfundされることになりました。R21はR01と違ってearly stage investigator(新米研究者)への優遇がないので、トップクラスの研究者と同じ土俵での勝負。取れたのは完全に幸運。R01グラントよりは金額も小さいですし期間も短いですが、multicenter research groupの「PI」ということになります(一応)。

 

さらに10月からはindustyと組んだmulticenter studyもPIとしての仕事になります。

 

現在所属するEMNetラボから完全独立するメリットはないので(リソースの共有、メンタリング、リスクヘッジなど多くの意味で)、"Hasegawa Lab"を作ることはありません。作ってもすぐに潰れるし。

 

救急レジデンシー修了後、3年が経ちました。この期間は「研究レジデンシー」と心に決めていました。研究レジデンシー卒業まではあと数年はかかりそうですが、ゆっくりと次のphaseに入るようです。

 

 

 

今年からはNFL

 

人生はわからないものです。

 

今年からはNational Football League (NFL)のドクターもやることになりました。

昨年からのBoston Bruins(こっちはアイスホッケー)のチームドクターの仕事も合わせて、ますますボストンに根付いてきました。もう8年ですからね。

 

 

NFLはいろいろと大人の(裏)事情があって、それもまた面白いものです。

Bostonではいわゆる"deflategate"が話題になっていますしね。

 

 

今日がNFLの仕事始め。

まずはプレシーズンマッチのNew England Patriots vs. New York Giantsです。

 

 

A huge loss -- Oliver Sacks

 

A huge loss.

 

http://www.nytimes.com/2015/08/31/science/oliver-sacks-dies-at-82-neurologist-and-author-explored-the-brains-quirks.html?smid=fb-nytimes&smtyp=cur

 

 

死が近づく前に彼の残したエッセイがあります。

 

"I cannot pretend I am without fear. But my predominant feeling is one of gratitude. I have loved and been loved; I have been given much and I have given something in return; I have read and traveled and thought and written. I have had an intercourse with the world, the special intercourse of writers and readers.

 

Above all, I have been a sentient being, a thinking animal, on this beautiful planet, and that in itself has been an enormous privilege and adventure."