ラグナロク

スーパーダッシュ文庫 RAGNAROK *1


※この記事は2006/03/18に記述しました。
昔の日記を元にコピペしていますので、記事日付や口調も当時のままです。


 小説のレビューですから…当然ながら、某オンラインゲームの事ではありません。
自分的には『ラグナロク』=小説、と言った考えの方が優先順位が高いです。
勝手な思い込みですが…おそらく、私などのラグナロク愛読者以外は大勢が『ラグナロク』=オンラインゲーム、と思い浮かべる事の方が多いのではないか、と思います。



 さて、私が本を選ぶ際に最重要視するのはストーリーです。ストーリーが完璧に自分好みなら、あまり好きじゃない イラストの作品でも、躊躇無く買う事が出来ます。ただ、好みの範囲が狭過ぎるのか…「これだ!」と思える物は 殆ど見つかりません。


 そこで、次に重要視するのがイラストなのですが…上記の通り、純粋にストーリーで 気に入る物がとても少ない為…私が選ぶのはもっぱらストーリーがまあまあで、イラストがかなり気に入った 物…どっちかと言うとイラストがメインの様な買い方になってしまいます。とは言っても…なんだかんだ言い つつ、ストーリーにうるさい自分が買っただけ有って、読んでみるとどれもなかなか面白い物が多く、 結局は好きになって買い続ける事が多い様です。


 そう言った意味では、このラグナロクはストーリーに惹かれて買った数少ない作品だと思います。イラストは特に好きでもないのですが、それを補って余りあるストーリーがとても良いです。



 本編・主人公は、黒髪黒瞳に黒のジャケット、黒のズボン…と黒ずくめの男。
名はリロイ・シュヴァルツァーというフリーランスで元Aランク傭兵。
元々は傭兵ギルドに所属し、傭兵なら皆が羨むギルド最高ランクのSランク傭兵の座に、歴代最年少で推薦されるも…リロイ自身はSランクに興味が無く、軽々とその話を蹴ってしまう。


 次第にギルドにも興味が無くなり、ついにはギルドを抜けてフリーの傭兵を始める。
Aランクになると二つ名を自分で名乗る (又は周りに付けられる)事が許される様になる。
リロイにもそれは有り 『黒い雷撃 (ブラック・ライトニング)』又は『疾風迅雷のリロイ (リロイ・ザ・ライトニング)』と呼ばれていた。


 二つ名とは、自身で命名しない限りは…その強さや特徴にちなんで、人々が敬意と畏怖を込めて付けるもの。 リロイは形式的にはランク無しとなったが、二つ名は消える事は無く未だそう呼ばれ…恐れられている。


 そんな主人公が持つ変わった相棒、それはなんと…喋る剣。
この世界には、闇の眷属(ダーク・ワン)と呼ばれるモンスターが大多数生息しており、
高位な闇の眷属ともなれば人語を解す事も出来るという。
数十年前、人間と闇の眷属とで戦争があり、人間側が対闇の眷属用最終兵器として創ったのが…今リロイが持っている剣『ラグナロク』である。


 このラグナロクのお陰で、一時的に勝利した人間側が今はこの世界の大半を占めているが、闇の眷属も勢力を戻しつつ有り…世界中で闇の眷属の被害が上がっている。
報酬を得て、これらから人々を守ったりするのが先の傭兵ギルドである。



 こういった世界が舞台になっています。
本編と言ったのは『ラグナロク』には多数の外伝が有り、その外伝では話ごとにそれぞれのキャラクターの視点で話が進むからです。


2003年10月02日現在・本編最新 第10巻「ラグナロク」好評発売中