一生全力モラトリアム

Long long time is ago.

コンチェルトノート-Concerto Note.-

コンチェルトノート 初回限定版

コンチェルトノート 初回限定版


萌えゲーアワードでプログラム・シナリオ・BGMなどなどで2010大賞金賞を受賞したブランド「あっぷりけ」の前作。

It is not one.
More over ,they are not two people either.
Story drawn by everyone.
Concerto Note.

フローチャートもアイテムも埋めたよー。


いやー大変面白かったです。
いろんな意味で「絆」(Concerto)を感じました。
特に個々のルートに入れば入るほど莉都、和奏、星華先輩、白雪、小夜璃さん、先生たち、男友達などなどなど。
お気に入りは星華先輩と小夜璃さん、莉都。
特に星華先輩のキャラは素敵でした。カッコイイ。
莉都のことを嫌ってる癖に月光館に住むところとかね。
しかしながら良作ではあるけれど、名作になれない完成部分がちらほら目立ったかなぁと。
でも「シンセミア」よりは既読スキップがとっても軽く、そこは褒めたい感じです。
1.文体がくどい
シンセミア」をやっていてなかなか厳しいものがあるなぁと思っていたのですが、これも結構文体くどいです。
特に序盤。何故、進矢が某幻想殺しな人みたいに不幸なのか、とかの説明が回りくどい。
しかしながらシンセミアみたいにただただ攻略キャラが多く長い、という部分では「コンチェルト」の方が個人的に
好きです。短いながらにちゃんとシナリオが成立してるしね。
2.フローチャートが完成されきれてない。

図を見れば分かるんですけども、通ったルートは白い線で表されて、通ってない部分は灰色になる。
一見分かりやすいし、説明文もついているから、この選択肢で戻ろう!と軽はずみに戻ってもそこのチャートが埋まるわけじゃないんです。
シンセミアはそこのところ改良して有りましたね。
その選択肢を選んで、エンディングまでやらないとフローが完成されない。
逆に言うと3つとかの選択肢が出た場合、3つとも選択しなければフローチャートを完全に埋めることにならない。
3.神凪の本家にばーんと行って欲しかった
多分、莉都が「神凪を潰す」計画は上手くいったんでしょうが、莉都の家族との和解みたいなのは欲しかったかな。
4.平行世界観はいらなかったのでは?
莉都Trueで平行世界観を生み出していたんですがあれはちょっと蛇足じゃないかなぁと思ったりしました。
個別に関してはこんな感じ。
5.学園ものだと思っていたら伝奇物だった
こんなものかなぁ。

  • 小夜璃さん

正直、幼馴染のお姉ちゃんだった、というのはビックリ。
そして、どうみても莉都は進矢の事が気に為るのに朴念仁で

「小夜璃の行動は迷惑…とまでは言わない。負の感情が沸いてこないからな
ただ、何故そう思うのかという疑問があるだけだ。
それに対し、あの二人は見ていて分かりやすい。
常に視線が互いを向いて言うそれでいて本心に気づいていないのだから
見ているこちらがもどかしくなる。」
「本当によいのか?」
「だから何故だ、意味がわからん」
目の前の娘の気持ちが。
だというのに、意に介した様子すらない。
神凪というのはこういう生き物なのだ。
心というものを極端に度外視する。
心と頭脳を乖離させているようなものが、人の中に受け入れられるはずもない。
個である以上、個との付き合いは出来るだろう
しかし、人の群れには入れない
神凪という連中はなんとも不器用だ。
どれだけ変わろうとも何台経とうとも。

本当の気持ちに気づいて、星華先輩と話して、「バカ進矢め」と涙ながらに語る莉都は見ていて辛かった…。
容姿端麗・眉目秀麗・お嬢様・理事長って完璧人間、だけど不器用にもほどがある莉都が見せた涙はきっと長いこと数字と計算の世界にいる朴念仁のフリをしていて、
本当の気持ちに気づいていたんだろうなぁ、と。
進矢も進矢でカッコよかった。
タマも…最後…!!

  • 莉都

もう話に夢中で途中メモしてなかったですよ、ホント!
まさかタマが神凪の一族で、進矢と莉都の幼い頃の約束は
『神凪本家を潰す』
だったと。
星華先輩ルートで井戸に死体があるんだよ!と莉都と揉めていたけれど
本当に生贄…にされていたとは…。
タマもタマで

「死して尚、真の意味での玉依とならず、方向性を定めぬまま好き勝手にうろついて
おったが…うむ。楽しかったの。生きていた頃よりずっと
進矢とは進む矢と書く。矢は遠く高く飛ぶが、それのみでは進めぬ。
莉都、われだったモノと同じ神凪のもの。
ぬしは神凪の家と定められた道と戦ったのじゃな。
世をあきらめ諦観していたわれとは違う。
ぬしは弓じゃ。進矢を遠く、高く放つ弓となれ。」
「弓と矢だけがあっても意味がない。二つを手に取り、引いて放つ者が必要だ。
あそこにいる人たちが見えるか?そして、学園にも街にも進矢が結んだ縁は存在する。
お前がつないだんだ。タマが進矢を導き、進矢はそれを力にした」
タマが望んだのは人と人とをつなぐ力。
彼女の願いが大気となって町にふりそそいた。

莉都ルートというよりタマルートでしたね…。
幼い頃の進矢が泣いている姿をタマがずっと見ていた、っていうのもやっぱり「絆」を感じました。
BADの莉都ルートも好きです。現実的で。
次は「見上げた空におちていく」かな。
後、一番驚いたのが上杉慶一の中の人が割と某グリーンな感じだったんですけどグリーンじゃなくてびっくり。