アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

LEGACY

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「可能に見えるものや、もっともだと思うものだけを選ぶなら、本当に欲しいものは得られない。残るのは妥協だけだ」

By ロバート・フリッツ


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*リアリティの重要性

 フィクションを書く上で一番大事な事は何か?ワタクシは「リアリティ」だと考えてる次第である。よーするに「もしも○○がホントにあったとしたら、その場合△△は◇◇になるであろう」っていう考察であり、ソレがリアルでない世界にリアルさを与えるのである。例えば映画「マッドマックス(2以降)」でクロスボウや弓を武器として使うシーンが多々見られるが、ソレは何故であろうか?答えは「矢を再利用できるから」である。あの世界では文明が滅んでる→弾薬を作る工場も止まってる→銃だと弾薬の確保が困難だから、矢を再利用できる弓やクロスボウが重宝されるのである。そういう”もしも”の世界に対する考察が理に適ってれば理に適ってるほどリアリティが湧き、その作品世界に対する親近感が強まるのである。


 故に「リアルさは必ずしも必要ないが、リアリティは絶対必要」とワタクシは力説する次第である。というワケで「だがHIERO、テメーはダメだ」と言わせてもらう次第である(笑)

コレの何がダメかって、単純にカッコ悪いのもそうだけど、リアリティが無さ過ぎるのである。完全オリジナルのクルマを作るとしたら、ワタクシならまず「この形状は空力的にどうなのか」とか「冷却系の経路をどう確保するか」とか「エンジンとキャビンを何処に置いて、足回りをどういう形式にするか」とかを色々考えて、理に適ったデザインにする。そうしないと見る人に「コレは速いッ!」ってインパクトを与えられんからである。


 ワタクシが思うに、このHIEROとやらを実際に作った場合、あんな直線的でエッジ立ちまくりのデザインじゃ乱流で抵抗もリフトも大きいだろうし、冷却用の経路が見当たらんからすぐオーバーヒートするだろうし、エアインテークが変なトコにあるから吸気悪くてパワー出ないだろうし。六角形のホイールじゃ均等に力が掛かんないからホイールやタイヤがすぐダメになるし、ホイールの通気も悪い&ブレーキも小さいからブレーキが冷えずフェードし易い。たとえコレがマンガの中の話であっても「こんなのが速く走るなんてあり得ねぇ('A`)」って感じてしまうのである。一般的には「フィクションなら何描いてもおk」って思われがちだけど、逆である。フィクションだからこそ、空想を的確に膨らませる知識とセンスが重要なのである。


*理想から妥協、そして現実へ

 話は変わって、インプレッサWRX-STIと袂を分かってもう5年経ったが、やっぱ未だに「インプレッサ(以後インプ)」という単語を聞くと、反射的に目や耳を傾けるワタクシがいたりするのである(笑)袂を分かって以来、インプは「走りの良い中型スポーツセダン&スポーツワゴン」から「レガシィの下位グレード」になってしまったので、正直言うとココでわざわざ語る意義なんて無いのであるが(爆)まぁ今回は興味深い事があったので特別にってワケである。そんなインプが来年にはフルモデルチェンジするらしく、そのコンセプトが発表されたとの事である:

こうして見ると、中々悪くないデザインである。何ちゅーか「スポーツセダンはこうあるべしッ!」っていう、お手本通りのデザインである・・・が、その点は前回の【WRXコンセプト】で騙されたばかりなので、同じ手は二度と喰らわないって話である(笑)このコンセプトデザインが市販かされるまでにどう変化するのか、ワタクシには何となく読めてきた次第である:

カッコ良いコンセプトモデルが出来上がる

「後方視野ガー」でトランク位置が下げられて、シャープな尻上がりが平坦なモンになる

「広々とした室内ガー」で屋根が高くなり、キャビンも膨らんでいく

「日本の道幅ガー」でムリヤリ幅を狭くされ、台形から立法形になる。

「タイヤ価格ガー」でホイールも小さくなる

市販される頃には、何時ものダサいスバル車になる

/(^o^)\ナンテコッタイ

とワタクシは予言するとしよう(笑)まぁスバル車に限った話じゃないけど、大概のニッポン車が陥るパターンである。実用性を重視し過ぎるあまり、デザインが妥協を強いられるのである。デザインを重視してるメーカーってのはその逆で、ニッポン車じゃ最近のマツダがソレだけど、デザインの為に実用性に妥協を強いているのである。


*実用性の境界線

 ニッポン車のデザインは何故急にダサくなったのか、その答えが上記の「実用性の為にその他に妥協を強いる姿勢」にあるのである。ぶっちゃけた話、実用性の追求に終わりは無いのである。室内はもっと広く、快適装備はもっと多く等々、キャビンやトランクは大きくしていく以外の選択肢は無いのである。ソレに対しニッポンの国土の大きさは変わらないし、同様に道路の広さも殆ど変わらないままだから、全長全幅は大きく出来ない。結果として上に伸ばす&キャビンを膨らましていくしかないんだから、自ずとメタボなクルマになってしまうワケである。外車なんかはソコんトコ割り切ってて、取り回しを犠牲にしてでもデザインを守るために全長全幅を増やしてるのである。


 あとニッポン車に限らずニッポン製品全体に言える事だが「多機能である事が便利で美しい」って傾向があるのである。軽自動車ですらムリヤリ室内空間を広げて4人がゆったり乗れるようにして、フツーのクルマ同様の各種快適装備が付けられるようになっている。快適さを犠牲にして低価格を達成したクルマとか、あるいは1〜2人しか乗らない人の為にシンプルな2〜3ドアのクルマがもっとあっても良いと思うのだが、実際は殆ど無いのである。何ちゅーか、今のニッポン車には、余裕が無いのである。余裕が無いから色んなモンを可能な限り詰め込んで、お買い得感を出そうとしてる。今のインプレッサや今のWRX STIから、ワタクシはその余裕の無さを感じる・・・って話になると限がないので(笑)終わらすに限る今日この頃であった。