上っ面で生きてるのって薄っぺらくないかしら?

http://blog.goo.ne.jp/hwj-ogura/e/a09b19290e9267cf200c6f59a4284c3f
またしても、で恐縮なんですけれども、小倉秀夫弁護士のお話よ。


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真摯な告発を保護するために、発言の匿名性を保障することはどれほど役に立のでしょうか。
実は、あまり役に立たないように思います。
なんていうのかしら。前回もそうなんですけれども。この人って「自分がこう思う」ってのが発端になってるのよね。
もちろん、思うことは大切ですし、せっかくのBlogですもの、自分の思いを率直に伝えることっていうのは、それは大切なことだと思うの。
でも、それでもなお、あたしはとても気になるところが多いの。


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外部型の告発、例えば、東芝事件のように、消費者が、苦情係の不誠実な応対に業を煮やして、交渉の経緯等を含めてネット告発したような場合について言えば、消費者から苦情を受け付ける段階で苦情係は当該消費者の氏名等を尋ねるのが通常ですが、その場合、被告発企業は、ネット告発の内容から、自社に苦情を寄せてきた消費者のうちの誰が告発者なのか、およその見当が付きます。
これはまぁいいわ。単純にある程度の事実を語っているだけなんですもの。
もちろん「氏名等を言わない消費者からの苦情は真摯に聞こうとしないのか?それは企業としてよろしくない姿勢だ」って騒ぐことは可能なんですけれども。まぁ現実問題として、いわゆる「悪質のクレーマー」ってタイプは氏名を名乗らない人に多いんですから、まぁ企業の気持ちがわからなくもないわ。
でも。


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とはいえ、外部型告発の場合、被告発者は告発者に対して名誉毀損等に基づき民事的または刑事的な制裁を加えるように裁判所等の公的機関に要請することくらいしかできません(それとて、企業が様々なバッシングを受ける覚悟がないとできないことは、東芝事件からも明らかです。)から、自分が告発者であることが明らかになったとしてもそれほどの問題はありません(真摯な告発については、告発事実を真実と信ずるに足りる相当な事由があれば、制裁を受けずに済みますし。)。
相変わらず…なんていうのかしら。現実も世間も知らない、素晴らしくゴージャスな発言だわぁ、って思うの。
「被告発者は告発者に対して名誉毀損等に基づき民事的または刑事的な制裁を加えるように裁判所等の公的機関に要請することくらいしかできません」ってあたりがすでに超越しちゃってるわね、って思うの。
いいかしら?
「企業がある程度のコストを払って民事若しくは刑事で訴訟を起こす」のと「個人が企業からの訴訟に対して処理をする」のでは、負荷が全然違うのよ?
もちろん、一個人が「正義感で全身どころか周囲までメルトダウンしそうなくらい」燃え盛っているケースもあるとは思うの。それでもなお、個人にかかる負担ってのは無視できないレベルだわ?
一方で企業はどうかしら?
適当な予算を「法部門」にあてがい、その予算内で適当に処理すればいいだけなのよ?
いったいこの状況を考えた上で、どこをどうやったら「民事的または刑事的な制裁を加えるように裁判所等の公的機関に要請することくらいしかできません」っていう発言が飛び交うのかしら?

そしてもう一つ。


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内部型の告発の場合、「当該情報を知りうる立場に置かれていたのは誰か」等の諸情報を組み合わせることにより、誰が告発者なのか、相当程度絞り込むことができるのが通常です。
これもまた単純に事実よ。
で、


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内部型告発の場合は、自分が告発者であることが被告発者に知られると、解雇されたり降格されたり等の不利益を被る可能性がありますが、これに対しては、むしろ、真摯な内部告発者に対し解雇等の不利益を加えることを法的に禁止してしまうことの方が有効です(先日成立した公益通報者保護法は、その意味で十分なものではないわけですが。)。といいますか、発言の匿名性を維持しても相当程度告発者を絞れてしまいますから、内部告発者への不利益処分の原則禁止を法定しなければ意味をなさないと言うこともできます。
こうつながるのねぇ。…嘆息。
とりあえず細かく突っ込んでみるわ。


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自分が告発者であることが被告発者に知られると、解雇されたり降格されたり等の不利益を被る可能性がありますが
ええ。まさに内部告発が今まで出てこなかった理由の最たるものだわ。
あたしみたいないい女ならともかく、普通の男って職を失うことをとても恐れるものよ? ましてや「終身雇用制」なんていう腐りきったシステムに骨の髄まで浸ってるやからってのは。
で、


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これに対しては、むしろ、真摯な内部告発者に対し解雇等の不利益を加えることを法的に禁止してしまうことの方が有効です
素敵だわぁ。法的に禁止すればどうにかなるって思ってらっしゃるのね?
それじゃ、きっと世間には殺人も強盗も強姦も暴行も誘拐も障害も、その他もろもろの犯罪もきっと起きないのね?
一度、どこぞのスラムにでも行って一年ほど自活なさってみたら如何かしら?


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発言の匿名性を維持しても相当程度告発者を絞れてしまいますから、内部告発者への不利益処分の原則禁止を法定しなければ意味をなさないと言うこともできます。
ふぅ…。いいかしら?
お育ちのよいあなたに、あたしがこれから悪知恵ってものを少しだけ教えて差し上げるわ?
内部告発で「法的に禁止」なんてやっても無駄なの。そんなもの、適当に理由をでっち上げて「合法的に」追い出せばすむことなんですもの。その辺はもう少し、ちゃんと六法全書でも読み返してみて頂戴。もちろん、ただまっすぐに読むだけじゃダメよ?
一方で「発言の匿名性を維持しても相当程度告発者を絞れてしまいます」というのはある程度事実なの。でもね? だからこそ必要なのは「それでも絞れないようなカモフラージュをかける」事と「万が一のスケープゴートを複数用意しておくこと」が大切なの。スケープゴートは、嫌いな人間をやめさせたい、って理由でないのなら、複数用意しておくことをお勧めするわ。それも大量にね。そうすれば、簡単に「全員首」とは言いにくいものよ。
その上で「匿名で」情報を暴きまくって屋台骨を揺さぶって差し上げるの。大抵、悪役のそばにいる人間の何人かってのは「期を見るに敏」な人がいるものだから。そういった人間がねずみのごとく逃げ始めたらいい傾向だわ。後は徹底的に叩き込んで致命傷を与えて差し上げるの。


いいこと? この作戦で重要なのは、少なくともある程度までのタイミングにおいて「自分を知られないこと」なの。
「敵を知り己を知らば百戦危うからず」ってご存知かしら? 自分が誰かわかるってのは、それだけで相手にとっては有利、自分にとっては不利なのよ?
もちろん法律家なら、法律を大切にしたい気持ちがわからないわけでもないの。でも、所詮法律は「人間が作った穴だらけで悪意ある人間に都合のよい」ものでしかないわ?
そういったこともわからずに「法の是正を行えば世の中がよくなるんだ」なんて思ってるうちは、青いどころかつぼみにもなれてないわ?
でも、三十路越えたオヤジがつぼみって、ちょっと醜悪に過ぎるんじゃなくってかしら?
「ITに強い」とかって肩書きの前に、人間社会の暗い部分にもうちょっとなれてみることって出来ないものなのかしら?