経済は「予想外のつながり」で動く――「ネットワーク理論」で読みとく予測不可能な世界のしくみ
- 作者: ポール・オームロッド,望月衛
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/09/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (3件) を見る
個人的には金融機関の結びつきをネットワーク理論で構築した場合のリスクなんかを想定していました。リーマン危機以前からそのような金融機関の相関性を考えられないか考えてましたが、なにせ私の数学力ではそれ以降の考えが進まず、ようやくそんな本が現れたと期待していたわけです。経済物理学というものがありましたが、その程度ですらなかったですね。
本書で問題なのは、エージェンシーモデルの説明はページを割いて行っているのに対してネットワーク理論をもとにした経済学がなんたるかをきちんと説明していないことです。なんか周辺をぼんやりと語っているに過ぎず、漠然とわかった気になれるくらいです。ネットワーク時代の新しい経済学のあり方として、ネットワーク理論と持ち出しただけな気がします。勝者全奪の法則ですね。