最後の朝食

本日は道祖神祭り。男根型の山車が町内を練り歩き、女性はこれにまたがれるらしい。是非見てみたいのだが、本日チェックアウトは残念至極。また来年来ましょう。さて、昨日からこの祭目当ての宿泊客が立て込み、昨日のように部屋で食事というわけには行かない。大広間で他宿泊客とともに朝食を取ることとなる。まぁこれが本来の旅館のスタイルなわけだ。献立は、以下の通り。

  • シラス卸し
  • 白菜のおしたし
  • 出汁巻き卵
  • 茄子とピーマンの味噌炒め
  • とろろ汁
  • 山葵漬け
  • 塩鮭の切り身
  • おしんこ
  • 味噌汁

ガラス製の猪口に入れられたとろろ汁は、見た目ヨーグルトの様でもあり、デザートのつもりでご飯平らげてから啜り込んでしまったよ。味付けは、申し分なし。出汁巻き卵の味付けの按配も宜しいのだが、いつも醤油をかけて食す習慣なのでタパタパと。醤油が地場のもので、味も香りもなんとも濃厚で、美味いのだ。卵との相性も抜群。そういえば、宿の近所に醤油工場があったが、土曜日は休みだろうなぁ。重いの持って帰るのもアレだし、今度来る時は、味噌醤油買い込むことも前提に、スケジュールを組もう。


お土産物あれこれ

チェックアウトを済ませて、大女将に道祖神祭のスケジュールを聞く。春と秋、二回催されるのだが男根の山車が出るのは、秋のみだとか。毎年九月の第四土曜日が祭の日だって。来年、多分また来ます。楽天のユーザー評価通りの良い宿であったよ。
バス停へ向かうが、目の前で一台行ってしまう。バス停の前が土産物屋になっていて、そこで山椒の実の醤油漬けと山葵漬けを購入。他にもいろいろと美味そうなものはあるのだが、トランクのキャパもあるので、これもまた次の機会に。
どこからとも無く聞こえる祭囃子。道祖神祭のご神体がある神社が近くなのだろうか?15分の待ち時間が中途半端であるが、もう一本やり過ごすつもりで行ってみようか?と思ったところ、気配を察したか土産物屋の親父が、「あれね、テープだよ」と話しかけてきた。なんだ。
神社までは徒歩5分くらいらしいのだが、今行っても何も無いとのこと。それからあれこれと、世間話など。季節の話など、定番中の定番の話題であるが、そうそう、盆地の気候はこんなだったなぁと小学校の地理の授業を思い出す。やがてわらわらと、他の観光客が現れ、程なくバスが到着。小半時かけて、松本市街へ。
松本駅のロッカーに荷物をしまい込んで、市街を散策。勤め先用のお土産に当たりをつけておく。確か松本には、「あけび」*1という美味しい和菓子があったはずだ。記憶を頼りに歩き回って、パルコの隣に見つけた。開運堂松風庵。周りの様子はすっかり変わっていたが、ここだここだ。一応値段も確認しておこうと思ったが、完璧に生菓子。この気候では、月曜日まではもつまい。残念なり。小分けされていて、ある程度日持ちがして、見た目も良くて、準和菓子*2という選定基準で、室山というものに決定。だが、目星をつけておくだけで、買わない。俺にはまだ、やることがあるのだ。


*1:あけびの実を模したお菓子。シューのような薄皮に、品のよい甘さのつぶ餡が詰められたもの。

*2:純ではない。完璧なお茶請けは抹香臭い。喜ばれてこその、お土産である。

信州の秋空に「松本丼」を追え! 追跡そして遭遇

昨日のリサーチの結果を踏まえ、アクションターンの始まりである。昨日の半日でざっと市街を見渡したが、松本丼を扱っている店は一軒も発見できなかった。かくなる上は、観光案内所で聞いた「もうり」という食堂が、確実な線であろう。果たしてやっているのか?不安は残るが、せめて看板なりとも発見できれば大収穫である。*1もう、気分は藤岡弘、隊長*2である。脳内に響く『特別狙撃隊SWAT』のテーマ(w。
観光MAPを頼りに、ランドマークである蟻ケ崎高校を目指す。元々城下町である松本市街は、道が碁盤状で大変に分かりやすい。今町通りを直進し、女鳥羽川を越えてずんずん進む。すんすん進むうちに繁華街を過ぎ、地方都市の街道沿いのちっとも面白みの無い風景が開けてくる。車通りにの増加に反比例して、人通りが途絶えてくる。道に迷ったらアウトな雰囲気がプレッシャーをかける。。。。いや、目的地まで一本道なんだけどね、方向音痴の心理とはこういうものなのだ。
そうして歩くこと20分弱、ようやく蟻ケ崎の交差点を発見。。。蟻ケ崎高校は交差点に隣接している。。。そのはす向かいに、あった!?あれだ??喫茶モーリの看板だ!??。「喫茶」?食堂って言ってなかったか、観光安内所のお姉さん。期待と不安に胸は高鳴る。店の入り口は半開きで、人の気配はある。覗いてみると、店主夫妻と思しき初老の男女が食事中だ。時刻は11:30、微妙な時間である。だが、俺に残された時間も微妙なのだ。空振りだったらさっさと良さ気な蕎麦屋を探さなくてはいけないのだから。思い切って声をかけてみた。
「すいません、今日は営業されていますか?」
慌てて立ち上がる、夫婦。
「はいはい、やりますよ
明らかに営業時間外だが、せっかく来たお客は迎え入れる、真っ当な商売人の姿勢である。
「あの、松本丼発祥のお店って、こちらですよね。。。?」
なんとなく恐縮しながら訪ねる俺に、夫婦は顔を見合わせて、一瞬絶句した。二〜三秒だが気まずい沈黙。
「あー、そうだけど、今はやっていないんだよね」
はぅうう!駄目かorz。でも、「今は」って言ったな?やる時もあるのか?旬の食い物なのか!?
またしても心中を見透かされた如く、お母さんの方が、
四〜五年前にね、町興しみたいなんで考えたんだけど、もう止めちゃったの
はい?四〜五年前?只今売り出し中の新名物ではないのか?
「えぇ。。。実は、駅前の観光案内所で、ここなら確実にあるって伺ったんですが。。。。」
「おやまぁ、そんな古い情報。。。。」
きっと他意はないはずだが、状況を愉しんでいる風情だよ、お母さん。「おやまぁ」ってちびまるこちゃんのお母さんかよ!
「はぁ。。。そうですか。。。。ちなみに、どういうものだったんですか?こちらで出されていた松本丼って」
カツ丼なんだけどね。町興しだからさ、土地の物使ってさ」「ウチのは山芋とか牛蒡入れてたのよ」
ははは。。。。夫婦の見事なユニゾンで、明確な回答をいただきました。ウナギなんてビタ一入れてネェ!!!観光案内所で得たデータは、「蟻ケ崎高校前のモーリ」以外、全部でたらめ
「お食事中にすいません。ありがとうございました」
営業用の丁寧なお辞儀をして俺は、もうり食堂喫茶モーリを後にした。
ロマンを掻き立てる確信的な情報を元に現地に赴いた結果、ガセであることが判明するも、存在の足跡だけは確認できたというこの顛末。本当にまんま水スペ探検隊ではないか。。。。。。作っているようだが事実である!という叫びのそこはかとない空しさまで探検隊調である。。。。とひとりごちる脳内の声まで田中信夫Σ( ゜Д゜)。


*1:電話帳で調べて、電話で聞けばよいと思ったのは、全ての探検行が終わってからだ。このへんのうっかりさも、「探検隊」っぽくて良いと思うのだが、いかがか?

*2:言わずと知れた、21世紀版水曜スペシャル藤岡弘、探検隊」の隊長である。

盛り蕎麦とミニ天丼

小一時間ほど頭の中では『特別狙撃隊SWAT』のテーマが鳴りっぱなし。思考は「そうかぁ、XXXなんだぁ。凄いなぁ」藤岡弘、語りに変換されてしまう後遺症が。そうして伊勢町通りに戻り、蕎路清という蕎麦屋に入る。「そうかぁ、創業明治28年なんだぁ。凄いなぁ」。盛り蕎麦とミニ天丼のセットを注文。しこうして出てきたのが画像のもの。蕎麦は流石に美味い。「そうかぁ、手打ちなんだぁ。切り口が揃ってない。凄いなぁ」天丼は並の味でしたよ。
ズルッズルッと平らげて、開運堂松風庵に取って返し、室山と揚げ餅の小袋を買う。


信州の秋空に「松本丼」を追え! 嘲笑

駅周辺の土産物屋で蕎麦粉を買う。好物だが久しく口にしていない蕎麦掻きを作るためだ。新宿行きのバスの時間まで、あと30分ほど。今夜の晩飯用に駅弁でも買っておこうと思って、JR松本駅に行く。だが。。。。駅弁、改札入らないと買えない!!!(--凸。どういう事かなぁ。こうなると意地でも食いたくなるのが人情。駅ビルの上から下まで駆け足で探し回る。地元住民向けの持ち帰りの店か、土産物屋しかない。あきらめたところが、駅ビル最上階のレストラン街。そこで、俺の見た物はコレ花のれんって和食ファミレスのものだが、玉葱の代わりに牛蒡と山芋をしいたカツ丼だ。
時間もないし腹も一杯なので、食べませんでした。えぇえ、食べませんでしたともさ!・゜・(つД`)・゜・。