「運命じゃない人」

今日は下高井戸で映画を見てきた。しかもレイトショーである。マイナーのマイナーである。
タイトルは「運命じゃない人」。
普段、自分が関わった以外の映画を見てもブログには書かないのに何故?と思われるかもしれませんが、もう書かずにはいられないくらい衝撃的だったのです。PFFスカラシップ作品という自主映画で評価された監督の長編デビューを支援する企画の第14弾にあたるわけなのですが、この「運命じゃない人」という映画、かなり凄いです。
金曜の夜から土曜の朝までの数時間を、時間軸に沿ってではなく、登場人物の3人の男性、それぞれ視点で追って行くという構成。分かりやすくいうと「パルフフィクション」ような感じです。しかもそれが実に上手く組み上がっている。ちょっと予定調和的過ぎると言えなくもないが、ここまで見事だと秀逸な古典落語のように完成されている面白さに感じる。
既に数々の映画賞で新人監督賞や脚本賞など受賞し、構成の上手さは証明され済みだが、台詞良いし、人の動かし方もチャーミングで演出力もなかなかのものである。

こんな緻密なシナリオを書ける日本の作家が出てきた事を本当に嬉しく思っているのである。
2月下旬にはユーロスペースで凱旋上映との事なので是非見に行く事をお勧めする。

http://www.pia.co.jp/pff/unmei/