カードキングダム溝の口店さんの初心者講習会にお邪魔して来ました。

初心者講習会の参加を予約」なんて発想が無かったから、予約せずにに当日に行ったら、予約だけで席が埋まりそうになっていて焦った。
ぶっちゃけ、目的は参加者の中にどれだけ新規ユーザが居るのかの確認と、配布されるプロもだったので、席に座れなくても構わなかったんだけどね。
最終的に、カーキン溝の口店の店長さんがテーブルと椅子を買って来て、追加の席を作ったんで席に座れたんだけど、後から初心者っぽい立ち見の人が現れたんで、お店の人に言って席を譲って、俺は立ち見に回った。
他にも、本当に初心者っぽい立ち見の人が後から何人か来ていた。Vスパークの経験者は空気読んで席を譲れよ。

全部で50人ぐらい参加者が居た。
多分、半分ぐらいは新規のユーザだった。

講習会開始前の雑談から

ちょっと時系列が前後するけど、初心者講習会が始まる前に、来ていた他のVスパーク経験者や店長さんとの会話が面白かったのでちょっと紹介。
話題は日本ファルコムのVスパーク参戦。
現状、発表されている参戦タイトルは『イース』『空の軌跡』の2つ。
Vスパークは1エキスパンションにつき3タイトルが収録されるから、残り1タイトルに興味が沸く。
何が参戦すれば嬉しいか、って話で、80年代の日本ファルコム黄金期のタイトルが挙がる。
ソーサリアン』『ザナドゥ』など。
いっそのこと『ドラゴンスレイヤー』シリーズと言う形で全部を参戦させてしまえば良いのに。
こういう話題で盛り上がれるのは、非常に楽しかった。

俺は、何人かショップ店長さんのblogを拝見しているのだけど、多くのショップ店長さんは、日本ファルコム参戦に好印象な反応を示している。
日本ファルコム最盛期の80年代を体験したゲーマー世代ってのは、1995年にMTGの日本語版が発売されてMTGがブームになった際、20代前後だった。
それが今では30代後半となり、各地のTCGショップで経営に関わっていたりする。
そう言う世代に強烈なアピールとなる『日本ファルコム』ってブランドを持ってきたブシロードには脱帽する。

マッシュの突発トークライブ

講習会開始は13時からの予定であったが、荷物を運んでいる車が渋滞に捕まって到着が遅れているた。
そう言う訳で、先発隊として別の交通手段で来ていたマッシュさんが時間つなぎの為に突発トークライブを始めた。
ご本人さんは、台本が無いから苦しいと言う事を言っていましたが、なかなか楽しいトークでした。

木谷社長に突撃質問のコーナー

木谷社長が講師として来ていましたので、幾つか質問してきました。
○Vスパークの今後の参戦ブランド・参戦タイトルについて
このブログで何度か述べて来た通り、Vスパークが狙う客層は2つ。WSメインターゲットより年齢層が上のオッサンホイホイと、WSメインターゲットより年齢層が下の若年層。

まずは、俺みたいなオッサン向けブランドである日本ファルコムに関して。
前述の通り、講習会前の雑談で日本ファルコムの3タイトル目が気になるって話題が出たので振ってみたら、ちょっと予想外の答えが返って来た。
日本ファルコムのエキスパンションは、『イース』vs『空の軌跡』的なコンセプトなので、参戦タイトルはこの2つのみ。この2タイトルは、どちらもタイトル単でデッキが組めるくらいのカードプールを用意する、との事。
ドラゴンスレイヤーシリーズのどれかが入る事を期待してたので残念。
日本ファルコムが出たら、『イース』1作目のヒロインであるフィーナか、2作目のヒロインのリリアあたりを主軸に据えたデッキを作るのを楽しみ発売を待ちますか。
木谷社長の弁によれば、日本ファルコムと良い信頼関係を築く事ができたそうだ。このエキスパンションは色々と期待できるだろう。
前のエントリに書いたサインの話が実現すると良いな。

続いて、若年層向けのタイトルに付いて。
ターゲットに人気のあるラノベ系とかを出すと言う話をされたので、最近個人的に『這いよれ!ニャル子さん』にハマった影響からGA文庫の名前を出してみた。
肯定も否定もされなかったけど、「とにかく、発表されたら驚く所」が参戦するらしい。
オッサン世代にとっての日本ファルコム級にインパクトがあるのだと思うと、今後の展開が非常に楽しみである。

○東方混沌符が一般のショップで販売できない件
このblogでも取り上げ、ショップさんやユーザからも不満が出ているこの問題。
要は、東方の製作者であるZUN氏が定めた、二次創作や商業利用に関するガイドラインを超えた販売は許されないって事。
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Yoyo/1736/t-081.html
東方混沌符が販売できる店と販売できない店の差は何かと言うと、原作ゲームを売っているか否か。
例えばゲーマーズ系列店は、同人誌とかは売っていないけど、東方とかの一部の有名な同人ゲームに関しては、原作ゲームも販売している。
そう言う店なら、ガイドラインの基準を満たすので、東方混沌符を販売できる。

一部の東方系TCGは、原作ゲームを売ってないTCGショップにも卸されているが、本当はNG。発覚して、扱いが取りやめになったケースも、最近では有るでしょ?

閑話休題
いくらショップさんやユーザが不満を持っていて、パブリッシャーがそれに応えようとしても、コンテンツホルダーが首を縦に振らないと、何もできない。
こう書くと、神主が一方的に悪者のように見えるけど、それは違う。
神主の理想や希望に沿って作られたガイドラインが、TCG業界とマッチしないだけの話。他のグッヅとか二次創作ってユーザからすればどの店で買っても同じだけど、TCGの場合『どのお店で買うか?』と言う点が非常に重要なファクターとなっている。
それに、TCG業界にだけ特例を認めると、東方ってコンテンツで今まで築いてきたものが崩壊する恐れもある。

木谷社長も、ショップさんやユーザの意向に沿うように動いているので、今後に期待するべきだろう。

あぁ、質問した際に言い忘れた。
東方混沌符の大会の開催店舗募集の書類を送る前に、現状では東方混沌符を一般のショップで扱えないことに関してブシロードは謝罪すべきだったと思う。

サンマガユーザに自重してもらいたい事

Vスパークが「サンデーVSマガジン」と同じルールなのを紹介するのは良い。
混成レギュレーションで、Vスパークのデッキとサンマガのデッキが対戦できるって事を紹介するのも良い。
だけどね、サンマガの何とかって言う(おそらく発言したサンマガユーザが好きな)キャラを使って、Vスパークのヒロイン達を倒したいとかブチ殺したいとか、そんな発言をするのはどうかと。
そんなにVスパークの萌え展開が嫌いなら、初心者講習会に来なければ良いのに。

キャンセルをキャンセルしたら手札に戻る?

今回の初心者講習会で何軒かのショップを回った際に聞いた話。
今年1月の総合ルール改正により「キャンセルをキャンセルされたら、キャンセルされた方のカードは手札に戻るようになった」と言う話を、複数の人から聞いた。
最初は勘違いだろうと無視してたけど、何回も聞くので気になった。
家に帰って総合ルールとQ&Aを確認したけど、そう言う記述は無かった。
現状、キャンセルをキャンセルされても、キャンセルされた方は手札に戻らないが、ルール的に正しいはず。

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1月の総合ルールでは以下が追加された。

4.4 チェックタイミング
4.4.1 チェックタイミングとは、ゲーム中で発生したルール処理を行う時点を指します。また、〔手札〕の能力はその誘発条件を満たした後の一番最初のチェックタイミングで、かつルール処理が終わった時点で公開できます。カードの公開はターンプレイヤー・非ターンプレイヤーの順番に行われます。公開されたカードの能力は、公開された時点で解決領域に入ります。これはルール処理ではありません。
4.4.2 能力の解決前に公開したカードが領域を移動した場合でも、一度解決領域に入った能力は適正に解決されます。例えば、能力の解決前に手札の公開されているカードをを控え室に置く事でその解決を止める事はできません。
4.4.3 能力を解決できなかったカードは非公開に戻ります。

で、これを受けたQ&Aが以下。

Q44 (2010-01-08)
[GS/026:ヒカル]
[GS/T13:兄]
Q. このカードの技がキャンセルされました。どうなりますか?
A. 能力を解決できないのでこのカードは控え室に置かれず、公開していたこのカードを非公開に戻す、つまり裏向きにします。

Q46 (2010-01-08)
[GS/026:ヒカル]
[GS/T13:兄]
Q. このカードがキャンセルされました。裏向きに戻ったこのカードをもう一度使うことはできますか?また、もう1枚のこのカードを使うことはできますか?
A. いいえ、できません。同様に、もう1枚のこのカードを使うこともできません。このカードを使用するタイミングが過ぎているからです。

上記Q&Aに該当する技のテキストは以下。

○GS/T13:兄
【12人の妹達】
《兄》【自】〔手札〕あなたのリングの、パートナーの名前「兄」のカードがアタックされた時、このカードを自分の控え室に置いてよい。1枚以上置いたら、そのアタックをパートナーブロックする。

○GS/026:ヒカル
【オマエは──家族を守っていくんだぞ】
《家族》《スポーツ》【自】〔手札〕あなたのリングの《家族》がアタックされた時、このカードを自分の控え室に置いてよい。1枚以上置いたら、そのアタックをパートナーブロックする。

技効果でこのカードを控え室に置くタイプの〔手札〕自動効果を使用した場合、チェックタイミングでこの技を持つカードを公開するが、キャンセルされた場合は裏返して手札に戻ると言う事だ。

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今までは、不注意にもちゃんとカードテキストを読んでいなかったので、キャンセルされた「兄」や「ヒカル」は控え室に置いていた。
1月の総合ルール改正で、キャンセルされても「兄」や「ヒカル」を控え室に送らなくて良い、代わりに、同じアタックに対して「兄」や「ヒカル」を2回使えない(手札に2枚の「兄」や「ヒカル/四女」があったとしても)って事が明確になった。
★★★2010/3/25追記
手札に2枚の「兄」や「ヒカル/四女」があった場合、自動効果が誘発したタイミングで2枚とも公開して使用すれば、2回使えます。ちなみに、1回条件を満たした場合に使用できる自動効果の回数は、1回に付き1回です。
★★★2010/3/25追記ここまで

では、キャンセルの場合は戻らないのか?

これに対して、キャンセル技のテキストは以下だ。

○GS/T03:衛/スポーツ大好きの元気な妹
【ボク…いつだってあにぃと一緒がいいんだ!】
《家族》《スポーツ》【起】〔手札〕 [このカードを控え室に置く] → あなたは相手の、【自】か【起】の、《兄》技か《妹》技を1つ選び、無効化する。

○GS/P07:夕凪&虹子/み〜んな女の子
【実は彼女たちこそが、キミの本当の家族――】
《家族》【起】〔手札〕 [このカードを控え室に置く]→あなたは相手の、【自】か【起】の、《お嬢様》技か《家族》技を1つ選び、無効化する。

キャンセルの場合、使用した段階で控え室に置かれる
キャンセル技は、「兄」や「ヒカル」と違って、技効果で控え室に置かれるのではないのだ。
「兄」や「ヒカル」は使用して能力が解決領域にある間中は手札に残っている。ただし、チェックタイミングで公開され、表向きになっている。キャンセルされて能力が解決できなかった場合は“4.4.3 能力を解決できなかったカードは非公開に戻ります。”に従い、手札に残ったまま裏向きになる。
だから、キャンセルされても控え室に置かれない。
これに対し、キャンセル技は能力が解決領域にある段階で、既に控え室に送られている。コストとして支払っているからだ。*1
そして、能力が解決されなかった場合、キャンセルされたコストが戻るような記述は、今の所、総合ルールにもQ&Aにも存在しない。
サンマガのQ&Aには、以下の記述が存在する。

Q71 (2008-11-07)
Q. 起動の技のコストは、いつ支払うのでしょうか?
A. 能力の解決する前です。キャンセルされた場合、支払ったコストは戻りません。

自動効果が誘発するのは1回だけだけど、キャンセルが使える使用タイミングは無制限に発生するんだから、キャンセルされたカードが手札に戻ったら、キャンセルをキャンセルする意味が無くなるではないですか。

*1:サンマガたど、いいんちょの永続効果で、コストとして控え室に置かれたカードを別の領域に置かれるが、ここでは考えない事とする。