『しなやかな熱情』/崎谷はるひ
- 作者: 崎谷はるひ,蓮川愛
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2006/01/17
- メディア: 文庫
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同時期に発売された『恋花は微熱に濡れる (ダリア文庫)』は微妙だったけど、これははるひてんてーの本領発揮ですね!なんてったって濡れ場の弾けっぷりが違いますもの!非常にはるひてんてーの作品らしく受と攻が華麗にすれ違うお話でした。「ちゃんと言葉で言わなきゃ心は通じない」というのははるひてんてーの永遠のテーマなのでしょうか?そんなに多く読んだわけではないけど、言葉が足りないせいですれ違ってしまう話が多い気がする。コトの最中に受攻限らずよく心の中で実況中継をしているのはそのせいかな?(たぶん違う)そしてきちんと話し合って思いが通じ合った途端、受の感度がなぜか10倍に!というのが王道パターン。はるひてんてーの攻はそんな変化を喜んでいるが、私が攻だったら正直引くかもしれない。
それにしても分厚かった。今日は横浜で地震があったとかで電車が動かず、30分で帰れるところを2時間かけて帰ったのだが、この本と一緒にいたおかげでまったく苦にならなかった。分厚くてよかった。ありがとうはるひてんてー!
アールニジュウゴ
において乙女ロードの記事が掲載されていた……。正直言って、いたたまれない。雑誌の基本性質かも知れないけど、アールニジュウゴって特に「話のタネ」に読むもんじゃん。乙女ロード……。こわくてよく読めなかったが、ゴスロリの女の子が「今日は同人誌買いに来ました(はあと)」的ノリのコメントで写真とともに載っていた気がする……。そして腐女子の基本用語が5つ紹介されてたような気がする……(なんだかんだ言ってよく読んでる私)。「攻」という言葉の説明が「セックスのとき優位に立つ側」ってなんか違う〜〜〜。受たんを軽んぜられているような発言でおじゃる。ま、まぁ確かに「優位に立つ」ということなのだろうが……。少なくとも志の高いボーイズラブ作家はそうは思っていない気がするのだが……。いや、身体と精神の優位、劣位の逆転こそボーイズラブの醍醐味なのか? この話題はボーイズラブのコアな部分をつついてくるので、深く突っ込んだ話をし始めたらそれこそ5万字くらい必要な気がする。
オタクがメディアに取り上げられるのはつくづくニガテだ。と言いつつ、テレビや雑誌で特集されていると毎回ガン見してしまうのだが。テレビチャンピオンで「腐女子王決定戦」とかやり出したら、私はもうこのジャンルから身を引くかもしれない……。というのはうそだけど、たぶんすごくいやだと思う。かなりいたたまれないと思う。
昨日は久々にBL本のドカ買いをした。ダリア文庫を買うのは不本意だったが、いたしかたない。ダリアのファンシーな作りがニガテだ。というわけで「月の砂漠」シリーズ読んでます。おもしろいす。
『ラブロマンス・スウィートキス』/夏水りつ
- 作者: 夏水りつ
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2006/01/30
- メディア: コミック
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相変わらず線にぎこちなさがあるけれど、登場人物たちの内面的不器用さに合っているのでいいと思う。どの作品もそれなりに楽しめたし、好感の持てるお話でよかった。ただ、甘いもの嫌いの攻たんが受にお菓子をあげるお話(今手元に本がないのでタイトルが分らないがあとで補足します)で、受が「オレなんて特別でもなんでもなかったんだ」とショックを受けるシーンは、若干大げさ&演出が唐突に感じられた。そういうの、気になるんだよな。この話、どことなくユギたんっぽい。前作『恋愛バスストップ』におさめられていた年下攻ものもユギたんっぽかった気がする(酔っ払ってキスしてなしくずしに体の関係を結ぶんだけど本気で好きになっちゃってどうしよう、みたいな話)。
いちばん面白かったのはあとがきかもしんない。甘味屋さんに男ふたり、いいですね。
もう少し絵柄に安定感が出てきて、攻のかっこよさが際立つようになると、★が4つになる気がする。攻も受もすぐ赤面するところがかわいいんで、このハッピーエンド・リリカルリーマンラブ路線を走り続けてほしいと思います。