死刑刑場公開に思う 死刑を身近な刑罰に

死刑刑場公開 まだ開示すべき情報は多い(8月28日付・読売社説)


 死刑が執行される東京拘置所の刑場が報道機関に初めて公開された。

 裁判員制度が始まり、国民が死刑判決にかかわる可能性がある時代になった。これまで情報公開に消極的だった法務省も、姿勢を転換する必要性を認めたのだろう。

 今後も死刑に関する情報の開示に努めるべきだ。

 報道機関には撮影も許可され、密室の様子が初めて外部に知らされた。絞首刑が行われる執行室や刑務官が執行ボタンを押す部屋などが公開された。

 千葉法相は今月、死刑制度のあり方を議論する勉強会を省内に作った。もともと死刑廃止論者だった法相は、制度の存廃論議を始める方針も示し、国民的な議論の必要性を強調している。

 しかし、国民には死刑制度を考える材料が、ほとんど明らかにされていないのが現状だ。

 刑事訴訟法で定められている、死刑確定から6か月以内の刑の執行は守られていない。過去10年の執行までの期間は平均で5年11か月だ。確定から20年以上拘置されている死刑囚もいる。なぜこうした事態が生じるのか。

 1998年以降、執行の事実と人数のみを公表していた法務省は、07年から死刑囚の氏名も公表するようになった。だが、執行順の決定過程は説明していない。

 死刑囚が独房でどのような生活を送り、反省しているかどうかを知ることも難しい。

 執行方法は刑法で絞首と定められているが、これに対する議論は一度もなかったのだろうか。

 7割の州に死刑制度がある米国では、被害者遺族やメディアが執行に立ち会える。当局から執行までの経緯の説明も受けられる。

 法務省は死刑囚のプライバシーに配慮しつつ、被害者側の意向も踏まえた上で、可能な限り説明を尽くすべきではないか。

 法務省の内部には、死刑囚の最後の局面に関する詳細な情報を公開すると、執行方法や処遇などを巡る議論が、いずれ死刑廃止論議に結びついてしまうという警戒感があった。

 死刑の現状を国民に知らせ、執行方法や制度の運用に見直すべき点がないのかどうか、問題提起する姿勢も必要だろう。

 内閣府世論調査では、死刑制度容認派が8割を超えている。罪に見合う処罰として極刑を求める被害者遺族は多い。

 「存続か廃止か」の議論を急ぐのではなく、現行制度の運用を改善する視点の議論が望まれる。

(2010年8月28日01時13分 読売新聞)


今まで全く非公開だったというのは意外でした。
国会議員でさえなかなか見せてもらえなかったそうです。

引用社説にもあるように、死刑執行には、被害者遺族やメディアも、そして判決を出した裁判員なども立ち合えるようにするのも良いことだと思います。被害者遺族には執行のボタンを押すこともできるようにしても良いでしょう(実際にはダミーになっていても良い)。
死刑という制度がある以上、特殊な刑罰ではなく、もっと身近な刑罰として受けとめましょう。

こんなに暑いのに食欲がぜんぜん減退しない不思議

今、室温は34度。
今年の夏はこんなに暑いのに、食欲が少しも減退してくれない。今年よりは涼しかった去年の夏の方がまだ食欲はなかった。今は、ひどく空腹を感じてしまう。
これだけ暑いのだからしっかり食べないと死ぬぞ、と身体が訴えているのかもしれないが、食欲のままに食べてばかりもいられない。
早く断食が再開できるほど涼しくならないかな。。。。