北朝鮮が早ければ18日にも長距離弾道ミサイルテポドン2号」の発射実験
を行うとの観測が日米韓などで流れ、韓国政府は青瓦台の安保担当高官が同日、
全員「日曜出勤」するなど緊張した。韓国は全土が北朝鮮の「ノドン」ミサイ
ルの射程圏内にあり、テポドンは新たな脅威として実感されにくい。しかし、
対北融和政策を続けてきた盧武鉉政権にとって、近日中の発射実験は大きな障
害になる。日米の態度硬化が確実なだけでなく、19日から北朝鮮金剛山
始まる一連の南北離散家族再会事業や、月末4日間の線で南北が基本合意した
金大中前韓国大統領の訪朝計画への悪影響も不可避だからだ。

 

韓国が北朝鮮テポドン発射実験によって大きな不利益を被るのは間違いなく、
まるで貢ぐかのように援助を続けてきたことが全て台無しになりかねない。こ
こまできても、ミサイル実験と経済援助を両立させるのであるなら、国際社会
に日米が働きかけた際に、韓国も批判を受けるだろう。そこまでして守り抜か
ねばならない同胞であるなら、どこまでも着いていって欲しいものだが、果た
して韓国国民はそれを望んでいるのであろうか、左傾化を強める韓国政府に振
り回されるのは必ずしも望んではいないだろう。安全保障上脅威となるのは間
違いなく、国民からも突き上げを食らうのは避けるべきではないか。

 

すべてをぶち壊すような北朝鮮のミサイル実験に、韓国がどのように対応して
いくのかは、我が国としても注視していくべきだが、これを機に融和路線を転
換するのが最善であると思われる。世界を敵に瀬戸際外交を展開していく北朝
鮮に最後まで付き添うのであるなら、それもそれで結構。如何に馬鹿げたこと
かをしたと後悔するのは、他でもない韓国であろう。我が国は毅然と北朝鮮
横暴を批判し、日朝平壌宣言の廃棄もやむ得ない。それだけのことをしでかし
たのだと彼等がわかるまでは、退くことは出来ないのだ。