20世紀少年

静岡東宝6階での試写会。
これ、原作は連載初期に読んでたんだけど、段々バカらしくなって、連載も不定期になって、続きは気になるけど完結したらまとめて読もうと思って、忘れてた。

子役と大人役が本当によく似ていて、しかも原作とそっくり。このキャスティングは見事の一言。

豊川悦司のオッチョ・石橋蓮司の万丈目とかは神レベルでしょ。
で、原作どおりに進んでいく。

飛行機爆破がキャンプファイヤー規模だったのはアレだったけど、壮大な3部作の第1部としては上出来なんじゃないの?
伏線はきっちり引いてるし、登場人物もきちんと分かりやすいし、興味が途切れないようなストーリーになってるし、世界はどんどん広がるし。
この作品だけで最後に適当に作った正体のともだちを倒してエイエイオー、で1話完結してもそこそこ納得がいくし、そういう映画も多いでしょ。
ましてここから壮大な世界が広がるんだから。いやー、楽しみだなー(棒読み)

気になったところといえば、コマ割されたマンガそのものの映画だからマンガ論法がそのまま持ち込まれていて不自然な場面がいくつかあった。
たとえば、赤ちゃんを置いて逃げ出すキリコ、追うケンヂ、立ち止まって振り返るキリコ、立ち止まるケンヂ、カンナをよろしくとかいうキリコ、黙って聞いてるケンヂ、再び走り出すキリコ、追わないケンヂ。なんだこれ?
マンガだと気にならなかったけど動画だと不自然すぎ。

あとせっかく映画館のいい音響を使えるんだからロックをもっとしっかり聞かせて欲しかった。音楽に低音がまったくなく、心に響くものがなかった。

狂った日本兵を演じさせたら日本一の香川照之が100%善人のヨシツネとか、逆に記憶にない光石研の悪役とか、好きな脇役の珍しい姿を見れたのはよかった。
つーか、役者が贅沢に使われてる割に、単館系の常連が多くてメジャー感がまったくなく、この配役で単館系の映画が作られても不思議じゃない感じ。

良くも悪しくもマンガをそのまま映画化していて、それはそれでいいんだけど、このマンガの後半がグダグダなことを思うに、このまま行くと映画も残りの2作はグダグダ・・・。

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