SY1698の日記 RSSフィード

2017-01-19

[]セゾングループ解体後の正史 00:41 セゾングループ解体後の正史を含むブックマーク

中古本支場でも高値安定という買いづらさはあるが「セゾンの歴史」が実質的な正史であり、これはまた解体後の正史というべき書籍である。「堤清二セゾングループ」がその責任を堤清二の個人的資質に帰そうとするきらいがあったが、本書は日本経営史研究所にて編纂されたこともあり、内部文書や有報などを用いて客観的な記述に努めている点に着目したい。通史的な部分は序章にまとめられているが、どのような形で解体され、また主要企業が再生を果たしたかを淡々と書いている。残念ながら流通業以外の部分は断片的な記述に留まっているが、それでもパルコ、良品企画、ロフトなどの優良企業を生んだセゾングループの位置付けを正当に評価している点は一読を進めたい。内容からして流通史ゼミの課題図書にはなりうるだろうね。(またここに書かれてないからと言って、日本ニッケルの歴史を掘るうちもたいがいやが)

2017-01-18

[]想像以上に「狂気の経営」(堤清二) 23:29 想像以上に「狂気の経営」(堤清二)を含むブックマーク

堤清二とセゾングループ (講談社文庫)

堤清二とセゾングループ (講談社文庫)

刊行当時まだセゾングループの解体は進んでいなかったが*1、本質的な部分はここで語りつくされていると思うし、セゾングループの歴史を知る上では必読書と言える。堤清二増田通二との関係が微妙だったとは本書を読むまでは知らなかったのだが、独裁政権が続くとやはり組織はぶったるむのだな。それは医療機器部の架空取引だとか、イトマン事件をめぐる絵画取引に現れている*2

ただし、刊行当時は故人となっていた森田重郎の存在について断片的にしか記述が見られないのが惜しまれる。西武鉄道の中でも継子的存在であった西武化学工業多角化戦略で成長させたのだから。興味深いのは、堤清二の蹉跌は森田重郎とほとんど同じ道を辿っている点である。過大な不動産投資によって経営を追われたところだけ見ればそうなのだが、多角化志向も決して収益力向上には繋がらなかったことを看過してはならない。西武化学工業は売上高こそ急成長を遂げたが、営業利益率はけっして高水準ではなかった。それは西武百貨店も同様。それをわかったうえで本書を読み込む必要がある。単に堤清二の「狂気の経営」に帰せばいいという問題ではないのだ。

[]「西武化学工業」の役割とは(2) 23:59 「西武化学工業」の役割とは(2)を含むブックマーク

http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20170116 の続き。

西武化学工業というのは非常に異色な企業であった。前身の朝日肥料工業(尼崎肥料工業)、日本ニッケル(上武鉄道)、東京護謨など、本業とは全く無縁に映る製造業の集合体であり、さらには養鶏場を起点に食品工業への進出も果たしている。「多角化戦略」に先鞭をつけたのが森田重郎であることは何度も書いたが、その原点は何なのだろうか。

日本ニッケルは三波川村の蛇紋岩を原料とした非鉄精錬を目的として、日本冶金工業が母体となって設立された。加悦鉄道との間で車輛の融通がなされたことが明らかにそれを示しているが、低品位の蛇紋岩からニッケルを製錬しようというのが土台無理な話で、むしろ後工程の電炉を中心とした再生鉄事業が本業となった経緯がある。その過程で蛇紋岩を原料として化学肥料製造への糸口を掴んだことがきっかけで、当時にしては珍しく化学肥料・電炉製鋼の併営を行っていた。そこから肥料客先の農家→食品工業、鉄鋼客先の建設業→コンクリートパイルへの進出はむしろ多角化戦略というよりは水平展開に近いもので、やみくもな多角化戦略と言い切れるものではない。ただし、製造業自体は工場をはじめ広大な土地を必要とする。銀行からの借入金の担保として不動産に抵当登記をつけるのはほぼ常識である。堤康次郎時代から国土計画を通じて不動産の取得を進めてきたのはよく知られるが、いくらなんでも「西武」の名前の付いた会社が関西地区で同じようなことをすれば目立ちすぎるように思える

(以下気が向いたら続ける)

*1:それは銀行間の責任の押し付け合いだったり、負債が大きすぎて潰せなかったり

*2増田通二がパルコを去ったのも発端としては総会屋への利益供与事件があり、芽は撒かれていたのかもしれない

2017-01-16

[]本年の「鉄活動」 23:19 本年の「鉄活動」を含むブックマーク

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と言えるようなものかわからないが出かけたついでに撮ってみた。りんかい線にいたやつ (登場時と同じ4連だが、幕車ではなくなっている)

[]「西武化学工業」の役割とは(1) 23:19 「西武化学工業」の役割とは(1)を含むブックマーク

西武鉄道西武百貨店 (セゾングループ)、朝日工業ともに社史を発行していないのでどうしてもわかりづらい部分はあるのだが、NDLサーチでぶん回してデジタルライブラリーをひたすら印刷していくという力業で大体の流れはつかめた。

西武化学工業は旧郡是系の朝日肥料工業(→尼崎肥料西武化学工業)と、旧日本冶金系の日本ニッケル(→上武鉄道)の合流によって成立しているが、その中で同社の多角化に大きな役割を果たしたのが、森田重郎の存在である。堤康次郎亡き後、西武鉄道グループは堤義明(国土計画)、小島正次郎、宮内巌(西武鉄道)、堤清二(西武百貨店)、森田重郎(西武化学工業)等の集団指導体制下で経営されていくが、その一角に名を連ねていることから、同社の重要性が確認できる。

肥料メーカーとしても電炉メーカーとしても中堅程度の規模の西武化学工業が重要な位置を占めていたかというと、関西方面への橋頭堡という位置付けが正しい。元々同社は松村謙三の仲介で1945年に引き受けたという経緯があるが、鉄道会社がわざわざ関西の肥料メーカーを買収するだろうか。理由があるとすればただ一つ、同業他社に警戒されずに関西地域へ進出を図るためである。事実、同社は後年、阪急沿線〜能勢電鉄沿線で宅地分譲を行っている。

また、同社の立ち位置を考えたときに、西武鉄道西武百貨店国土計画では手掛けづらい事業を担当する「切込隊長」的な存在であったことも考慮すべきであろう。例えば、三笠コカコーラボトリング設立当初、西武化学工業が主な出資者であったことは注目されるべきである。

(続き) → http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20170118

[]「堤康次郎文書」とは 23:21 「堤康次郎文書」とはを含むブックマーク

https://www.waseda.jp/culture/archives/other/2015/04/01/508/

http://www.waseda.jp/archives/tsutsumi_2_3.pdf (その他事業)

早稲田大学は全く油断がならんw 歌劇系は「坪内逍遥記念図書館」が国会図書館より揃っているが、まさか西武鉄道などの内部文書がこんなところに転がっているとは思わなかったさ! ただしこれを掘り下げると沼しか見えないので(以下略

[]今週の査収案件 23:30 今週の査収案件を含むブックマーク

日本国内、中国揃って一気に査収手配をかけてしまったので、何をやってるの状態なのだが、とりあえず懸案事項であった 「南懐瑾与金温鉄路」 が現地で査収確認できたのでよしとしよう。それ以外も調子こいてこんなものまで発注してしまう段階であかんような

堤清二とセゾングループ (講談社文庫)

堤清二とセゾングループ (講談社文庫)

2017-01-09

[]二週間家族不在 20:05 二週間家族不在を含むブックマーク

冬休み明けのこの時期に家族の各種手続きにより長期不在となることが確定。不在の隙に色々できるやろというわけではなく、学期中一ヶ月近くも抜ければどう見られることやら。春節時期のチケットがクソ高だからというのは言い訳であって、平日は家事対応、週末も下手に出かける金もないわけで頭がいたい

※(諸般の事情で二週間に短縮された)

[]資金繰り難の解消を目指す 00:22 資金繰り難の解消を目指すを含むブックマーク

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資金繰り対策として確定申告でいくら戻るかというのが重要になってくるので、概算したところ去年はだいぶ払い過ぎであったようだ。それはともかく無事に戻ってくるかどうかが今後の家計を左右するので、申告書の作成準備はこの時期に少しずつでも進めておかねばなるまい。

2017-01-01

[]今年も明けまして 23:57 今年も明けましてを含むブックマーク

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[]「鉄道会社財務諸表3」予告編 23:57 「鉄道会社と財務諸表3」予告編を含むブックマーク

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(1)「屈指のキャッシュフロー遠州鉄道

(2)「九十九里鉄道との知られざる関係」小湊鉄道

(3)「セゾングループの裏面史」上武鉄道

今回のC91は新刊を出せなかったので予告編としてこういうペーパーを作成してみました。ある程度の方向性は書いてはいるのですが、これを見て(1)(2)は作れても(3)は簡単には作れないでしょうね。いや先回りして作れるのはいないというある種の自信もありますが、それ以上にいくらEDINETを使ったところで追加調査コストがありますからねー。なかなかむつかしい題材であるのは事実ですが、やってみる価値があるとは思います。まさか路線廃止後30年をかけて伏線の回収に至るとは考えもしませんでしたが。

[]埼玉政財界人チャリティー歌謡祭(2017) 00:08 埼玉政財界人チャリティー歌謡祭(2017)を含むブックマーク

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よりによってこれが「Gackt様」を制してトレンドトップになるとか世も末やろw まさか これが視聴できるようになるとは思わなかったのだが、よりによって「埼玉喜び組」を従える馬車道名誉会長のパートだとか見て衝撃を受ける。問題は普段テレビを見ない家庭なので、それだけのために普段隠しているコントローラーを引っ張り出して視聴するとか「おまえはなにをやっているんだ」状態である。