ジャパンカップダート出走馬決定法に物申す

今週末は阪神競馬場にて、ジャパンカップダートが行われます。
私はキクノサリーレで勝負しようと思っていましたが、現在除外対象です。
今日は、この件について書いてみようと思います。


 2006年から、ジャパンカップダートの出走馬決定方法が変更になったようで、従来の獲得賞金順の他に、レーティング上位5頭が優先的に出走出来ることになりました。

 今年は、上からヴァーミリアンサクセスブロッケンブルーコンコルド、カジノドライブ、フリオーソがこの上位5頭に選ばれました。他に優先的に出走する外国馬3頭がいるので、計8頭が優先的に出走決定。

 フルゲートは16頭なので、以下8頭は、賞金順で決まるのですが、キクノサリーレは11番目。上位10頭の中でスマートファルコンは回避予定なので、キクノサリーレは10番目になるのですが、出走可能なのは8番目まで。上位2頭が回避してくれないと、出走出来ません。

 キクノサリーレジャパンカップダートのトライアル的意味を持つ武蔵野Sの勝ち馬ですが、本番の出走が叶わないのです。


 この出走順の決定は以前から決められたもので、ルールに従って馬を並べた結果、キクノサリーレの順位が低く、出走がかわないので、仕方がないと言えばそれまでですが、どうしてもそのルールに納得出来ない点があります。


 まず、レーティング上位馬を優先的に扱うこと。レーティングはハンデキャッパーが決めているはずですが、一応国際的基準にも則り、公正なものとして扱われているようです。しかし、アメリカのG2を1勝しただけのカジノドライブが何故歴戦の古馬を差し置いて、この位置に置かれるのか、理解出来ません。レーティングの性質上、1勝でも圧倒的なパフォーマンスを見せれば、それが高くなるはずですが、それにしても、このカジノドライブの扱いは、興行主として無理にでもカジノを出走させようとする意図が見え隠れしてなりません。賞金順では、カジノドライブは完全に除外対象だったはずですから。

レーティング上位馬を優先的に扱うことは、キクノサリーレのような歴戦の古馬と比べて獲得賞金は絶対的に劣るが近走の成績が著しく良い、いわゆる上がり馬に資するものだろうかと。

さらに、今回は、賞金順の方でも、納得出来ない点があります。今回、カネヒキリが上位に入っており、出走することになるのですが、カネヒキリは2年4ヶ月休養していて、キクノサリーレが勝った武蔵野Sで復帰しました。そこで、9着に敗れ去ったのですが、持っていた賞金が多いので、賞金順で上位来ているのです。つまり、「昔の名前で出ています」というやつです。2年4ヶ月以上前に稼いだ賞金ということは、キクノサリーレを始めとする3歳馬がデビューする前に稼いだ賞金です。もちろん、3歳馬は持っている賞金を2倍にして賞金順を決めるので、それなりに配慮がなされていると思いますが、この非対称は、いかんともしがたいと思います。

レーティング上位馬を優先的に扱うことは、キクノサリーレのような歴戦の古馬と比べて獲得賞金は絶対的に劣るが近走の成績が著しく良い、いわゆる上がり馬に資するものだろうかと。

 買おうと思っていたキクノサリーレが出走出来なそうなので、このようなことを書いているという側面はありますが、そもそも、トライアル的な意味合いを持つレースに勝った馬が出れないというのは、制度上、大きな問題だと思いますし、それでは本番の価値も下がります。また、盛り上がりにも欠けると思います。

ジャパンカップダート 特別登録日本馬のレーティング順位
で確認すると、キクノサリーレは108で15位。ジャパンカップダートのトライアルという性格を持っているとは言え、勝っても評価はその程度、つまり力のある馬を集められない武蔵野ステークスはトライアルとしての体を成していない、と存在理由を問うのならば分かる話ではあるけれども。
そもそもトライアルレースとは、目標のレースを勝てるかどうかを見極めるレースで、それに出るためのレースではないと考えているけれど、そこでこの人とは話が合わないのかな。

ちなみに、「カジノ」ではなく、「カシノ」が、発音上は正確な表現だと思います。アメリカのレースの実況をよく聞くと、「カシノ」と発音していたはずです。

vitaminはビタミンではなくヴァイタミンですね、わかります。