皇室@マルチカルチャー

漢字、というかいわゆるチャイニーズ・キャラクターにはそれぞれ意味がある、というのはとてもよく知られている。で、そこからなんだろうが、BBCのニュースを開けたら、わざわざ漢字が二文字しっかり絵で表示され、意味の説明をしていた。

Japan royal baby named Hisahito
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/5337374.stm


やっぱりこう、高い確率で皇位に付く人が久しぶりに生まれた、というのは日本人にとっては誠におめでたく、誠に感謝に耐えないであり、それ以外の人にとっては、どうあれ興味深いという感じだろうと思う。

で、子供が生まれたら、名づけなど、なんらかの儀式を伴いながら大きくなっていくというのは世界中どこでもそうなわけで、その中で、日本のケースは西洋文化圏にとっては、はっきり自分と違う、自分たちが知らないことなわけだから、(もちろん自分以外は知りたくないという人を除いて)、どんな具合に進むのかしらと興味深々の人が多くいても不思議はない。つか、います。


こういうのを楽しんでこそマルチカルチャーなんじゃないの?など思うわけだが、常日頃マルチカルチャー(多文化)と叫ぶ人に限って、皇室ネタは非常に不評であるように見えるのが、これまた興味深い。


上の記事の秋篠宮様の表情がとてもなごやかでいい感じ。



いい感じなんだが、あらこの記事、おそらく世界の中の何人か何十人かは疑問を読んだに違いない…。

The second, which means virtuous, has traditionally been included in the name of royal males.


二番目の「仁」という字は、有徳(高潔、でも)を意味し、伝統的に皇族の男子の名前につけられているんですよ、と。そこで人々が直ちに思い起こすのは(図で、仁に、Hitoと読みが振ってある)、Hirohito。とても有名。で、次に、クラウンプリンスこと皇太子さんは、Naruhito。今度生まれた子供がHisahito。あれ、そのダディは、Akishino。おかしい! 


日本人なら誰でも知ってるからなんとも思わないわけだが、 Crown Prince Naruhito と Prince Akishinoが並ぶと、いらぬ心配?をする人がいるんじゃないのか・・・・。Prince Akishino (Fumihito)として欲しい。いや、まぁいいんだが。


宮内庁系図ではそうなっていた。下は英文。
http://www.kunaicho.go.jp/e01/ed01-01gr-01.html


BBCもこのページでリンクしてた。よかったよかった。

 imperial imperative


The imperial imperative
http://www.economist.com/world/asia/displaystory.cfm?story_id=7894714

The economist


タイトルがうまい。
皇室の命令、要請、あるいは皇室の緊急事態、でもいいだろうが、有無をいわさぬ帝国の要請、みたいにも読めるわけで、この若干ちゃかしているような感じが絶妙にいい。だって、書いてる本体は大英帝国だから。あはは。

で、このタイトルと同様に、中身も深刻なんだか面白がってるのかどちらにもとれそうでいい。

日本の皇室に独特なところがあって、それは2600年続いてるんだそうで、余裕で世界で一番古いmonarchy、君主持ちだ。しかもそれは男子血統が断絶していない(8人の女性が暫定で皇位についてはいるけど)。さらにさらに、宮内庁が言うところによれば、その最初が、アマテラスという太陽の女神から続いていて、この女神は、生まれたばっかりの例のちっちゃい子のように帝王切開で生まれたんじゃなくて、イザナギっていう神様の目から生まれたっていうんだよ、と。


こういうのを読んできっとそのうち、日本の中のどこかの記事で、西欧社会はあきれているとかなんとか書くのかなと想像してしまうんだが、完全に楽しんでると私は読んだ。とても文化的じゃない、これ? 俗説だろうがカエサルとか、マクベスとか連想しちゃうし。

The Chrysanthemum Throne is remarkable on several counts. Not only, at 2,600 years, is Japan's easily the world's oldest monarchy, but it also boasts an unbroken male lineage (though eight women have over time stood in as caretaker empresses). What is more, historians of the Imperial Household Agency (IHA) can affirm, the lineage is descended from Amaterasu, the sun goddess born not by Caesarean section, as was the latest little tyke, but from an eye of the god Izanagi.

 カエサル


カエサルといえば、このDVDおもしろいです。History Channelでやってたのの総集編だから重なってるところとかあるけど、2巻組みで長い長い。これで3661円はとてもとてもお得だと思う。ローマ好き(どういう人だろう?)の方、いいですよ。特に後半、カエサルが死んで、アウグストス以降のローマの構築、動揺、動乱みたいなのがやはり面白い。当然といえば当然だけど。1巻は予習だと思って見るべし、って感じ。
英語は、話してる先生たちがイギリス人の方が多いので、多少癖はあるにせよ、ネタがネタでもあるし、多分、日本で標準的な教育を受けた人にはかなり聞き取りやすいと思われ。


Julius Caesar's Rome [DVD]

Julius Caesar's Rome [DVD]